2001 Fiscal Year Annual Research Report
自立している高齢者における食生活と咀嚼能力の実態調査
Project/Area Number |
12470415
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
野村 修一 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40018859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 スミ子 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (60018653)
紋谷 光徳 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (20303141)
五十嵐 敦子 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90168097)
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Keywords | 高齢者 / 咀嚼状況 / 食生活 / 咀嚼能力 / 栄養摂取 / 咬合状態 / 自立 |
Research Abstract |
1.高齢者大学受講生の食生活と咀嚼状況に関するアンケート調査 平成12、13年度の新潟県高齢者大学教養講座受講生を対象に,身体状況,食生活,咀嚼状況,義歯使用状況に関する項目からなるアンケート調査を行い428名から回答を得た.平成11度に実施した調査回答を加算し合計528名(男性308名,女性217名,平均年齢66歳)のデータを分析した。アンケート調査結果から自立した高齢者の多くは自らを健康と評価し,栄養のバランスの良い食事に留意していた.また,比較的良好な咀嚼能力を保持していた.一方,健康状態の自己評価が悪い群では,摂取しにくい食品が増加する傾向が示され,咬合状態の不良が疑われた.同時に,口腔機能に不満を感じている比率が高かった.高齢者の大多数を占める自立した人々の健康長寿を目指す上で,咀嚼機能を保持することの重要性を再確認した。 2.高齢者における咀嚼能力と栄養摂取状態の調査 上記のアンケート調査参加者で、面接調査に同意した109名(男性39名、女性21名、平均年齢65.3歳)を対象として,1)口腔内状況、2)咬合状態、3)咀嚼能力、4)栄養摂取状況を調査した。アイヒナー分類が同じであっても,義歯装着者は義歯不使用者に比ベエネルギー充足率には差が無いものの、タンパク質充足率が低い傾向にあった。義歯不使用者は義歯装着者に比べタンパク質充足率,脂肪エネルギ一比率が高く,動物性食品を多く摂取していることがうかがわれた。また,咀嚼能力が高い群では工ネルギー充足率に過不足が少なくなる傾向が認められ、口腔内状態や咀嚼能力は高齢者の栄養摂取に影響している事が示唆された。 これらの研究成果は国内(第104, 105回日本補綴歯科学会,第12回日本老年歯科医学会)国際学会(IADR79^<th> General Session & Exhibition, 17^<th> International Congress of Nutrition) で発表した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 渡邊一也: "特別老人ホームにおける口腔ケアの実施とその効果"新潟歯学会雑誌. 31・1. 9-13 (2001)
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[Publications] Atsuko Igarashi: "Decrease in TIMP-1 Level in Saliva from Patients with Taste Disorders"Japanese Journal of Oral Biology. 43・6. 700-703 (2001)
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[Publications] 紋谷光徳: "訪問歯科診療見学実習後における学生の反応"日本歯科医学教育学会雑誌. 17・1. 109-114 (2001)
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[Publications] S. NOMURA: "Survey of Dietary Habits and Occlusion among Senior College Participants"Journal of Dental Research. 80・Special・Issue. 646 (2001)
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[Publications] 小森祐子: "特別養護老人ホームでのビデオ内視鏡を用いた摂食機能評価"新潟歯学会雑誌. 31・2. 163-166 (2001)
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[Publications] T. Tazawa: "SURVEY OF CHEWING ABILITY AND NUTRITI0NAL STATUS IN THE INDEPENDENT ELDERLY"Annual of Nutrition & Metabolism. 45・Supplement1. 427 (2001)