2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12470421
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
市川 哲雄 徳島大学, 歯学部, 教授 (90193432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 菊治 徳島大学, 歯学部, 助教授 (30182497)
友竹 偉則 徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (70263853)
蟹谷 英生 徳島大学, 歯学部, 助手 (10294711)
川本 苗子 徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40335823)
永尾 寛 徳島大学, 歯学部, 助手 (30227988)
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Keywords | チタン / 骨芽細胞 / 石灰化物 / 細胞外マトリックス / インプラント / RT-PCR |
Research Abstract |
本研究は骨質の評価法の開発とチタン表面の改質を最終目的とするものである.インプラント周辺部の骨質評価のモデルとして,チタン上で培養した骨芽細胞について研究を行なった.チタン上で培養した骨芽細胞の株細胞であるMC^3T^3-E^1細胞が,チタンと細胞の間に形成する組織を形態学的に観察するとともに,^3H-プロリンを用いて細胞外マトリックスの定量的解析を行った.また,分子生物学的にオステオカルシン,オステオネクチン,オステオポンチン,骨シアロプロテインやCbfa-1等の遺伝子や蛋白質の発現をRT-PCR法にて解析した.その結果,チタン上には骨性の細胞外マトリックスの形成が認められ経時的に石灰化すること,またRT-PCR法により前述の骨マーカーの発現が十分に確認されることが明らかになった.これらのモデル実験から,臨床領域においても,RT-PCR法及び組織培養を伴う^3H-プロリンを用いた細胞外マトリックスの定量的解析を利用することにより,インプラント適応患者の骨質をより簡易で的確に評価する骨質評価法に応用することが可能と思われる. また,より生体親和性を高めたチタン材料の開発を目指して,チタンの表面改質法を検討した.本研究からチタン表面を珪素処理することで,石灰化を促進すること,更に石灰化がチタンと細胞外マトリックスの結合に重要な役割を果たしていることが明らかになった.これらの結果から,チタンの生体親和性を高める有効な表面改質法として、珪素処理及び細胞外マトリックス結合法を開発した.
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