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2002 Fiscal Year Annual Research Report

口腔癌顎骨浸潤における破骨細胞と癌細胞の相互作用に関する研究

Research Project

Project/Area Number 12470432
Research InstitutionHOKKAIDO UNIVERSITY

Principal Investigator

鄭 漢忠  北海道大学, 歯学部附属病院, 講師 (80180066)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉村 善隆  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30230816)
出山 義昭  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (80271667)
進藤 正信  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (20162802)
戸塚 靖則  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00109456)
土門 卓文  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50217618)
Keywords口腔癌 / 顎骨浸潤 / 共存培養 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / インターロイキン / ODF / RANKL / OPG / OCIF
Research Abstract

口腔癌細胞による破骨細胞分化誘導・活性化機構を明らかにするために、今年度は口腔癌細胞株における破骨細胞誘導に関与する因子のmRNA発現を調べた。さらにそれら口腔癌細胞の培養上清を用いて骨芽細胞における破骨細胞誘導因子(RANKL/ODF)や破骨細胞形成抑制因子(OPG/OCIF)発現の変化を検討するとともに実際に骨芽細胞と骨髄細胞との共存培養系により破骨細胞の誘導につき検討した。
その結果、浸潤能が高く悪性度が高いとされる細胞株においてはインターロイキン1β(IL-1β)・IL-8mRNAの発現が高い傾向が認められた。さらに骨浸潤能が高いとされる細胞株BHY細胞の培養上清を用いて骨芽細胞を処理するとIL-6の他、プロスタグランジンE_2(PGE_2)合成酵素であるシクロオキシゲナーゼ2(COX-2)ならびにRANKL/ODF mRNA発現を濃度依存的かつ経時的に増加させた。活性化型ビタミンD_3およびデキサメタゾンに存在下で骨芽細胞と骨髄細胞の共存培養系にBHY細胞の培養上清を添加すると酒石酸耐性酸性ホスファターゼ陽性多核細胞の誘導が対照群と比較して有意に増加した。また、BHY細胞の培養上清による誘導促進作用は抗IL-6を培養液中に添加することにより一部抑制され、抗RANKL/ODF抗体によりほぼ完全に抑制された。
以上の結果から悪性度の高い癌細胞は種々のサイトカインを放出し、骨芽細胞に作用して直接的にRANKL/ODF発現を促進して破骨細胞の誘導させるとともに、IL-1β、IL-6、PGE_2の産生を促してオートクライン的に作用して間接的に破骨細胞の誘導を促進して骨を破壊し骨組織中に存在する腫瘍増殖因子(TGF)などを用いてさらに増殖することが推測された。
以上より破骨細胞を抑制することで癌の顎骨内での進展を阻止することが可能であり、治療上有用であると考えられる。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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