Research Abstract |
本研究の目的は,口膣扁平上皮癌(SCC)の発生・浸潤・転移に関与する遺伝子異常を解析し、その結果をSCCの診断に応用し,SCCの治療成績の向上を意図するものである.平成13年度においては,口膣癌を含む様々な腫瘍での遺伝子異常が報告されている遺伝子座とその遺伝子マーカーをNational Center for Biotechnology Information (NCBI)のWebサイト(http://www/ncbi.nlm.nih.gov/)で検索し,遺伝子マーカーのシークエンスをThe Genome Datebase(http://www.gdb.org.)で調べ,FAM,HEV,FAMあるいはTFTで標識したD3S30,D3S1562,S3S1296,D3S1300,D3S1606,D3S32,THRB,D3S192,D3S1306,D5S346,D8S298,D9S286,D9S171,IFNA,D9S162,D9S177,D13S267,RB3.4,TP53,D17S579,DCC等の遺伝子マーカーをResearch Genetics(Huntsville,AL)より購入し,SCCのヘテロ接合性の消失(LOH)やマイクロサテライト不安定性(MSI)について検討した.その結果,3p14.1-12,3p21.2-14.2,3p24.1,9q32-33等の領域にLOH,3p21.1-14.2,3p25,8p21.1-11.2,9p22,9q32-33等の領域にMSIがみられた.現在,症例数を増やし,これらの遺伝子異常と臨床・病理所見との関係について検討中である.
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