2002 Fiscal Year Annual Research Report
生体吸収性材料と細胞増殖因子を応用した骨髄幹細胞三次元培養骨の骨形成能
Project/Area Number |
12470450
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
木下 靭彦 神奈川歯科大学, 高次口腔科学研究所, 助教授 (70084770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根岸 秀幸 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (60121026)
川瀬 俊夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (30084784)
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所・生体組織工学, 教授 (50211371)
小園 知 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (40084785)
横矢 重俊 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (60267523)
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Keywords | 骨髄間葉系幹細胞 / scaffold / 三次元培養 / PGA / colla-gen / β-TCP / bFGF / 骨形成 |
Research Abstract |
1.吸収性材料を足場としたBMSCの三次元培養の骨形成能 1)Fischer系ラットの骨髄間葉系幹細胞(RBMSC)をP1においてポリグリコール酸/コラーゲンスポンジ(PGA/collagen sponge)に播種し、b-FGF(2.5ng/ml), Dex(10nM), b-FGF(2.5ng/ml)+Dex(10nM)の添加あるいは非添加(対照群)の培地で3週間,三次元培養した後、細胞数、ALPase活性を測定した。その結果、b-FGF+Dex群およびDex群のALPase活性は対照群それの29倍、25倍と極めて高い値を示し、細胞数はbFGF+Dex>bFGF>, Dex,対照群の順に高かった。 2)RBMSCをβ-TCP多孔体に播種し、Dex、Dex+βG(βグリセロリン酸)、Dex+bFGF、Dex+βG+bFGF添加培養液で、2週間培養した。培養終了後、PLLAメッシュのシリンダーにRBMSC/β-TCP複合体を充填し、同系ラットの背部皮下に移植を行い、4週後、組織学的検索を行った。その結果、無添加およびbFGF添加群では骨形成はみられなかったが、Dex添加群ではβ-TCPに接して新生骨を認め、その形成量はDex+bFGF+βGが最も高く、以下Dex+βG、Dex+bFGF、Dexであった。 以上の結果、DexとbFGF、βGの併用はPGA/collagen spongeおよびβ-TCP多孔体内におけるBMSCの増殖、骨芽細胞への分化に促進的に働くことが推察された。現在、ビーグル犬の下顎骨の実験的骨欠損において再生実験を行っている。 2.骨髄間葉系幹細胞の吸収性scaffoldについてコラーゲン溶液にPGA繊維を加え、凍結乾燥後、熱脱水架橋(140℃、12時間)を行い、PGA/collagen spongeを作成した。これによりほぼ満足すべき、scaffoldを得ている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 横矢重俊: "bFGF含浸ゼラチン粒子の顎骨欠損部骨再生に及ぼす影響"日本口腔科学会誌. 51・5. 324-334 (2002)
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[Publications] 木下靭彦: "再生医療の現状と将来展望.顎骨の再生医療"日本医師会雑誌. 129・3. 333-335 (2003)
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[Publications] 小園 知: "ラット骨髄間葉系細胞/β-TCP多孔体顆粒複合体の骨形成能におけるβbFGFの効果について"歯科基礎歯科医学会雑誌. 44・5. 124-124 (2002)
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[Publications] 藤田元規: "ポリグリコール酸・コラーゲンスポンジを足場としたラット骨髄間葉系幹細胞の三次元培養について"日本歯周病学会雑誌. 44・supple. 151-151 (2002)
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[Publications] 木下靭彦: "再生医療の実際"羊土社. 7 (2002)