2000 Fiscal Year Annual Research Report
病者の自己管理行動の持続における病者と保健医療従事者との共同ケアの有効性の研究
Project/Area Number |
12470534
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
川田 智惠子 岡山大学, 医学部, 教授 (60010013)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住吉 和子 岡山大学, 医学部, 助手 (20314693)
岡野 初枝 岡山大学, 医学部, 助教授 (40249529)
安酸 史子 岡山大学, 医学部, 教授 (10254559)
柴辻 里香 滋賀県立大学看護短期大学部, 助手 (10280009)
|
Keywords | 糖尿病外来 / 共同ケア / 自己管理行動 / 地域調査 / 保健行動 / 自己効力感 / 支援環境 |
Research Abstract |
O大学医学部附属病院第3内科外来において、通院患者に定期的に面接し、患者が自己管理を自発的に実施、継続できるための共同ケアの方法論を確立することを目標に、面接時の記録を分析した。その結果、面接回数が増すに従い、約束した目標行動の実施割合は増加した。また、医療者側からの提案でも話し合って患者が合意に達した目標行動の実施度は高かった。一方、患者の提案でも、思い切った目標行動(間食は絶対しないなど)は実施できないことが多かった。 岡山県M町と滋賀県H市において、30歳以上の男女からそれぞれ1175名、1000名を無作為抽出し、生活の満足感、身体的健康状態、保健行動、自己効力感、支援環境についての市町村レベルの基礎調査を実施した。 M町の調査では、有効回答数は1014、94.3%で大変高率であった。生活満足度では満足以上を示したのは約半数であった。何らかの健康問題をかかえた人は56%であり、血糖値が高いと言われている人は7%いた。肥満者(BMI、25以上)は18%であった。 保健行動をみると、自己判断ではあるが味付けが濃い37%、おなかいっぱい食べる49%、バラ肉をよく食べる、洋菓子をよく食べるはともに55%前後、砂糖入りのコーヒーを飲む44%などが目立つ。また日頃運動している人は36%と少ない。喫煙者は男性51%、女性6%、1日2合以上酒を飲む人は男性24%と高く、女性1.5%であった。自己効力感をみると、適切な体重維持の自信は55%、運動を取り入れる自信は低く37%であった。 生活環境では食材は入手しやすいと78%が答えているが、運動に適した場所や施設が得やすいは52%であった。 M町においては、性、年齢、職業、地域、身体状況別に、保健行動および社会環境の違いを明らかにすることにより、糖尿病ハイリスク者へのアプローチをより効率的に検討することが可能になる。なお、H市のデータは有効回答数760、76%であったが、現在入力段階である。
|