2002 Fiscal Year Annual Research Report
病者の自己管理行動の持続における病者と保健医療従事者との共同ケアの有効性の研究
Project/Area Number |
12470534
|
Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
川田 智恵子 岡山大学, 医学部, 教授 (60010013)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 まち子 岡山大学, 医学部, 講師 (40335584)
岡野 初枝 岡山大学, 医学部, 助教授 (40249529)
安酸 史子 岡山大学, 医学部, 教授 (10254559)
柴辻 里香 滋賀県立大学, 看護短期大学部, 助手 (10280009)
住吉 和子 岡山大学, 医学部, 助手 (20314693)
|
Keywords | 共同ケア / 住民活動 / 地域調査 / 生活習慣病予防 / 面談 / 糖尿病外来 |
Research Abstract |
1.M町の「健康と生活について」の共同ケアの調査について 健康診断で、高血糖、高血圧、高脂血症と診断された人々を含めて、一つの市町村が、住民参加を活発にすることにより、生活習慣病予防のための生活行動がどのように改善するかを調べた。ベースラインデータを得るために平成12年12月に調査を行った。その後2年経過した平成14年12月に第2回目の調査を行った。対象地域はO県のM町であった。有効回答数は1,023であった。食生活、運動習慣、喫煙・飲酒習慣、ストレス対処などの行動の変容はほとんどみられなかったが、地域活動への参加は有意に増大した。小地区別でも地域活動の活発さに違いがみられた。 2.O大学附属病院糖尿病外来における「共同ケア」のあり方に関する研究 平成14年度は13年度に引き続き、研究者3名で15名の患者を対象に、定期的に面談した。すべての対象者は短くても2年以上面談を継続しており、2年間および3年間の定期的な面談の内容を分析した。その結果以下のことが明らかになった。(1)患者-医療者間の信頼関係を気づくためには、ある程度の時間が必要である、(2)病棟と異なり長期間の経過をみると、患者は自分の健康状態については関心を持っており、常に気にしていること、(3)患者自身が自由に語れる場を持つことで思考の整理ができること、(4)診察前に会話を持つことで、医師への質問も積極的に行えるようになり、治療に積極的になった。(5)研究者(看護職)も患者自身の力を信じることができ、待つことができるようになった。
|