2000 Fiscal Year Annual Research Report
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12470539
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
川越 博美 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50297066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長江 弘子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (10265770)
錦戸 典子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (10172644)
村嶋 幸代 東京大学, 医学部・健康科学看護学科, 助教授 (60123204)
成瀬 和子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (70307122)
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Keywords | 末期がん / 在宅ケア / 訪問看護ステーション / ケアの標準化 / ケアシステム |
Research Abstract |
わが国の死亡原因の第1位を占めるがんに焦点をあてた末期がん在宅ケアの標準化に関する研究の4年計画の第1年目であった。本年度は国内外の在宅における末期がん患者に関する文献を検討し、訪問看護ステーションを中心に展開されている末期がん在宅ケアの実態調査を実施する計画のもとに研究をすすめた。わが国における末期がん在宅ケアの実践はまだ日が浅い。したがって末期がん在宅ケアに関する研究は事例検討や1施設の実践報告が多くを占めていた。医学中央雑誌からも「在宅末期がん」「在宅ターミナルケア」「在宅ホスピスケア」などのキーワードで引ける文献は数が限られていた。がん関連雑誌の創刊号から1999年までの目次を検索して文献検討した。特に1990年代の末期がん在宅ケアに関する11の報告書(1990年以前は報告書がない)を入手し、詳しく検討し今後のケアの標準化、システム化の方向性が示された。また諸外国における文献検討(Medline、CINAL)では、在宅ターミナルケア評価指標であるアウトカム尺度に関する文献や在宅ターミナルケア教育プログラム作成、評価などの文献が多くを占め、末期がん在宅ケアの評価研究が行われていた。末期がん在宅ケアの標準化の資料としてWHOの緩和ケアに関する報告、米国NHOの報告、わが国のホスピス緩和ケア協議会や在宅ホスピス協会の基準を検討した。また訪問看護ステーションを核として末期がん在宅ケアの実態を調査する質問紙を作成し、全国の訪問看護ステーション300ヶ所を対象に調査を実施する手順を整えている。質問紙の枠組みは文献検討をもとに検討した。ステーションの属性・在宅末期がん利用者(家族を含む)の状況・ケア内容・アウトカム(在宅死の状況等)・訪問看護婦のストレス・訪問看護婦からみた課題である。研究スケジュールよりやや遅れて今年度は調査結果の分析にいたっていないが、質問紙回収後ただちに分析に入る予定である。
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