2001 Fiscal Year Annual Research Report
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12470539
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
川越 博美 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50297066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長江 弘子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (10265770)
錦戸 典子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (10172644)
村嶋 幸代 東京大学, 医学部・健康科学看護学科, 教授 (60123204)
福井 小紀子 東京都立保健科学大学, 講師 (40336532)
酒井 昌子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (60236982)
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Keywords | 末期がん在宅ケア / 在宅ターミナルケア / 訪問看護ステーション / 在宅死 / 在宅ケアのアウトカム / ケアの標準化 |
Research Abstract |
平成13年度は、末期がん在宅ケアの拠点となっている訪問看護ステーション(以下ステーション)を対象とした調査の分析を行い、文献検討とあわせ、末期がん在宅ケア標準化の基礎資料を作成した。 調査対象は、各県の訪問看護ステーション連絡協議会より推薦を受けた末期がん在宅ケアを実施している579のステーションとした。回答を得たのは257のステーションであった。回収率は44.4%であり、257ステーションから得た末期がん在宅ケア事例は523事例であった。調査は、ステーションで実施している末期がん在宅ケアの実態を把握することと、事例から詳細なケア内容およびケアシステムアウトカムとの相関を見る目的で実施した。ケア内容は在宅ケアを4期に分け痛みへのケア・その他症状へのケア・家族支援・スピチュアルケア・死の教育・遺族ケアとし、各事例における看護問題と実施されたケアについて調査した。ケア提供方法はオマハシステムを参考に、観察・直接的ケア・指導・ケアマネジメントとした。末期がん在宅ケアシステムとしては、ステーション組織、ケアチームメンバー・連携状況をみた。末期がん在宅ケアのアウトカムは、「在宅死」と「利用者、家族、訪問看護婦の満足度」とした。満足度は倫理的配慮から利用者本人や家族を対象とすることは避け、ケアにあたった訪問看護婦からみた満足度とした。 ケアアウトカムとケア内容およびケアシステムとの関連性をみると、ステーションの24時間ケア、医師と訪問看護婦の連携、痛みのケア、スピリチュアルケア、死の教育が末期がん在宅ケアのアウトカムと高い相関を示した。調査結果から全国のステーションで実施されている末期がん在宅ケアの実態を把握することができた。またアウトカムに関連するケア内容、ケアシステムを抽出することができ末期がん在宅ケア標準化の基礎資料となった。結果は来年度開催される看護系学会で発表予定である。
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