2001 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者における下肢抵抗性運動トレーニング―心機能および末梢循環からみた安全性および効果―
Project/Area Number |
12480004
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鯵坂 隆一 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (70151058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久野 譜也 筑波大学, 体育科学系, 講師 (70242021)
西嶋 尚彦 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (50202239)
松田 光生 筑波大学, 体育科学系, 教授 (20110702)
渡辺 重行 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (90251058)
武田 徹 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10197311)
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Keywords | 高齢者 / 抵抗性運動 / 安全性 / 抵抗性運動トレーニング / 心筋虚血 / 心疾患 / 近赤外線分光法 / 抹消循環 |
Research Abstract |
1)高齢者の下肢抵抗性運動の安全性を、抵抗性運動トレーニングの安全性を含めて検討した。対象は心疾患を有さない高齢者138名および高齢心疾患患者37名であり、下肢抵抗性運動の方法は、臥位下肢伸展挙上(SLR)と座位下腿挙上(KE)を用いた。測定項目は自覚症状、血圧、心電図であり、一部の患者では精密な心筋虚血の評価のために心筋シンチグラフィを施行した。結果:すべての症例で運動時に胸痛、心電図上の虚血性ST変化の出現を認めなかった。しかし、一部の心疾患患者において、U波の陰性化を認めた。17例の心疾患例に施行した心筋シンチグラムでは7例において軽度ではあるが、可逆性灌流欠損を認めた。運動時、重篤な不整脈の出現は無かった。心疾患患者における血圧上昇は心疾患を有さない例と差異を認めなかった。106例において、3〜24ケ月のレジスタンス運動トレーニングを施行したが、心事故の発生は1例も無かった。 2)近赤外分光法による高齢者の下肢抵抗性運動時の運動筋血液量動態の検討を開始した。22例の検討において高齢、低身長、低筋力などの特性を有する被験者において、運動時運動筋血液量増加不良反応を認めた。総括:高齢者において、下肢抵抗性運動は運動トレーニングも含めて、安全に施行しうることが確認された。心疾患患者については、軽度ではあるが心筋虚血を生じる例があり、その安全性についての結論を下すにはさらに検討を要する。下肢レジスタンス運動において、筋が弛緩した際の血液量増加反応には、活動筋の酸素化動態が関連し、高齢、低身長、低筋力で増加反応が低下していることが示された。下肢抵抗性運動の運動筋血流への効果における持久性運動と差異につき今後検討する必要がある。
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Research Products
(1 results)