2000 Fiscal Year Annual Research Report
血圧調節ホルモンをモデルとした最適トレーニング頻度の解明
Project/Area Number |
12480008
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
須田 和裕 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (70192135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 泰則 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (40240759)
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Keywords | ANP / 血圧調節ホルモン / 運動 / ラット / トレッドミル / 心臓 / ラジオイミューノアッセイ / 血液中 |
Research Abstract |
本研究はANPを中心とした血圧調節ホルモンが運動中にどのような速度で減少し、運動後にどのような回復過程を辿るのか、またこれらのホルモン受容体の運動中、運動後の動態を検討し、循環系にとって安全なトレーニング頻度を解明することを目的に行うものである。本年度はその第一段階として、一過性のトレッドミル走行をラットに行わせ、その後の血中ANP濃度、心臓中のANP含量などを測定することを目的として実験を行わせた。8週齢の雄ウイスター系ラットを購入し、2,3回トレッドミル走行に慣らせた。運動群のラットにはその後約10m/minの速度で2時間走行させた後直ちにネンブタールで麻酔し、開腹した。右心室からシリンジにより採血し遠心分離後、血漿を冷凍保存した。また対照群として、2,3回のトレッドミル練習走行だけを行わせたラットを用いた。この際、運動群のラットと同時間絶食とし水もあたえなかった。保存した血漿は一括してラジオインミューノアッセイ法でANP濃度の測定を行った。その結果一過性運動終了後の血中ANP濃度は安静時の血中ANP濃度に比べ統計的に有意に運動後の血中ANP濃度が高いことが分かった。これは今回用いた強度の運動を行うことによって血管拡張作用を持つANPの放出が高まることを示唆するものである。心臓のANP含量はについてはまず右心房,右心室,左心房,左心室に分け冷凍保存した。これらを緩衝液に入れ、煮沸によりANP分解酵素を失活させたあと、ポリトロンでホモジナイズし、その後ラジオイミューノアッセイ法で測定を行う。これについては現在測定中である。
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