2000 Fiscal Year Annual Research Report
授乳期の抗重力筋活動がラット後肢筋の発育に及ぼす影響
Project/Area Number |
12480010
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
大平 充宣 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (50185378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 昭彦 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (90184548)
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Keywords | ラット後肢筋 / 運動ニューロン / 発育・発達 / 重力 |
Research Abstract |
3年間に、神経・筋の形態的・機能的発育に抗重力筋活動がどのような影響を及ぼすのか追求するのが本研究の目的である。乳幼児期ラットの後肢懸垂が後肢筋及びそれを支配する神経にどのような変化をもたらすのか生理学的、生化学的、分子生物学的な手法を用いて検討する。又、criticalな時期以降に、抗重力筋活動を始めた場合、筋や神経はどのような反応をするのか明らかにしたい。 平成12年度は、まず生後4日目から3ヶ月間後肢懸垂を実施した。その後、懸垂解除直後、3ヵ月の回復期間に、同年齢のケージコントロールラットと共に姿勢制御や歩行パターンなどを測定した。また、同一運動単位における神経・筋の関係を追求するため、ネンブタールの腹腔内注入(5mg/100g体重)による麻酔下で、2%濃度のNuclear yellowを左ヒラメ筋及び右腓腹筋外側部に注入した。更に、4%Evans blueを左前脛骨筋に注入し、6時間後に脊髄や後肢筋をサンプリングした。発育に伴う神経・筋の関係を求めるため、20μm厚で凍結脊髄の横断切片を作成し、蛍光顕微鏡で運動ニューロン及び後根神経細胞を同定した。更には、コハク酸脱水素酵素(SDH)を染色し、image processing systemで、SDH活性及び細胞体サイズ等を分析した。その結果、ヒラメ筋支配運動ニューロンの細胞体サイズおよびSDH活性には負の相関があり、それぞれの平均値には生後8〜12週齢間に差は認められなかった。まだ分析は完了していないので断言はできないが、ヒラメ筋を支配する運動ニューロンの特性は生後かなり早い時期に成熟する可能性が示唆されよう。残りのサンプルでは生化学的および組織化学的分析を行うが、まだ進行中で完了していない。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ohira,Y. et al.: "Dependence of normal development of skeletal muscle in neonatal rats on load bearing."J.Gravit.Physiol.. 7. P27-P30 (2000)
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[Publications] Nomura,T. et al.: "Effects of 9 weeks of hindlimb suspension on neuromuscular activity patterns in rat."J.Gravit.Physiol.. 7. 113-P114 (2000)
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[Publications] Kawano,F. et al.: "Effects of 9 weeks of hindlimb unloading on motor performance in adult rats."J.Gravit.Physiol.. 7. 115-P116 (2000)
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[Publications] Ohira,Y. et al.: "Ontogenetic, gravity-dependent development of rat soleus muscle."Am.J.Physiol.Cell Physiol.. 280(In press). (2001)
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[Publications] Ohira,Y. et al.: "Gravitational unloading effects on muscle fiber size, phenotype and myonuclear number."Adv.Space Res.. (In press). (2001)
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[Publications] Oishi,Y. et al.: "Expression of HSP72 in atrophied rat skeletal muscles."Acta Physiol.Scand.. (In press). (2001)