2000 Fiscal Year Annual Research Report
インターネット教育実践の質的評価研究-メディア行動・認知・態度の観点から-
Project/Area Number |
12480040
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
生田 孝至 新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (20018823)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木原 俊行 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (40231287)
水越 敏行 関西大学, 総合情報学部, 教授 (20019409)
松井 仁 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (20251423)
黒田 卓 富山大学, 教育学部, 助教授 (80262468)
黒上 晴夫 金沢大学, 教育学部, 助教授 (20215081)
|
Keywords | インターネット / マルチメディア / 教育実践 / メディア認知 |
Research Abstract |
本年度は、「メディア態度調査研究」「インターネット利用過程の研究」を中心に研究を行った。「メディア態度調査研究」では、子どものメディア行動,認知,態度を評価するため,「メディアの絵画投影法」による定性的評価尺度を開発し,小学生と中学生を対象に調査を実施した。その結果、インターネットに対しては、「何でもでき、知らない人と友達に慣れ、いろいろなことができて、知りたいことがすぐ分かり、調べたいことが分かり、これから役に立つ」メディアとしてみていることが明らかになった。この項目は、社会的有用性の認知に関わる事柄である。新聞も社会的有用性を持っているが、「世の中のことが分かる」「ためになる知識が得られる」「いろいろなところの様子がわかる」などでは、新聞の選択率がインターネットよりも高い。インターネットは知りたいことを調べるなど、自分から調べて知識を得るのに対して、新聞は幅広い有用な情報を提供してくれるメディアとみていることが分かった。 「インターネット利用過程の研究」では、インターネット教育実践による子どものメディア行動の変と教師の変容を調べるために、事例的に小学校2校を選択し、9ヶ月間、定期的に学校での教師に対する面接調査を行った。その結果、インターネット利用に関しては、教師要因、児童要因、メディア要因、授業要因を教師側は意識しており、これらの構造的関係がインターネット利用により変化すると推測された。
|
-
[Publications] 生田孝至: "メディアに対する子どもの態度"日本教育学会第59回大会公開シンポジウム,発表要旨収録. 286-289 (2000)
-
[Publications] 生田孝至: "新聞に対する子どもの態度-他のメディアとの比較から-"NIE調査研究最終報告書. 3-11 (2000)
-
[Publications] 水越敏行: "2つの環境番組の連続視聴による実証研究"教育メディア研究. 6・2. 13-25 (2000)
-
[Publications] 潟辺美由紀,堀田龍也,黒上晴夫: "学習環境構成と教師の意図に関する継続的分析"日本教育工学会誌. Vol.23. 153-157 (2000)
-
[Publications] 木原俊行: "高度情報通信社会の到来と学校システム改造"社会科教室. No.25. 2-5 (2000)
-
[Publications] 黒田卓,糸岡栄幸: "地域映像データベースの運用と評価"日本教育工学関連学協会第6回大会講演論文集. 第I集. 567-570 (2000)