2001 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットによる観測情報の相互利用と教材化に関する研究
Project/Area Number |
12480046
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
小松 幸廣 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (50241229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂谷内 勝 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (70187053)
吉岡 亮衞 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (40200951)
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Keywords | 科学教育 / 教具 / インターネット / 観測 / 計測 / 環境教育 / データロガ |
Research Abstract |
1.平成13年度に実施したインターネットによる観測情報の相互利用と教材化に関する研究の流れ(本研究で開発するインターネット接続機構を持つ観測装置をここではネット対応観測装置と呼ぶ) (1)ネット対応観測装置に求められる仕様の検討 ネット対応観測装置を利用した情報収集の可能性、問題点、授業展開、実現すべき機能等について検討した。検討にあたっては教材開発委員会(地方教育センター、小中高等学校の教職員から構成)の協力を得て実施した。 (2)ネット対応観測装置の仕様検討とソフトウエア開発及び第二次試作 第一次の試作(平成12年度実施)で製作した装置を国立教育政策研究所内に設置して実際に観測を行いながら評価し、これを基に第二次試作を行った。第二次試作に際して配慮した点は長期間の観測に耐えるための堅牢性、停電対策、及び計測部とインターネット接続部の一体化等である。また、仕様の変更に伴い基本ソフトウエアの変更及び新規開発を行った。 (3)観測データフォーマットの検討 観測データの公開用書式、装置設定用の書式等について検討した。 (4)ネット対応観測装置を使った教材の開発 小中高等学校の教材としてどのようなデータが使えるか、現行の指導書を参考に採取の可能性のあるデータを挙げた。また、環境情報(降雨の酸性度、Nox、Cox)や震度、放射線量など従来の指導要領に含まれないデータの教材化についても検討した。 (5)研究成果の発表 観測装置の機能や性能、観測データの公開用書式について海外での科学教育関係者に意見を聞いた。 ネット対応観測装置開発における研究成果の発表を行った。 2.本年度実施した研究により得られた知見 (1)ネット対応観測装置に求められる仕様は小型、堅牢、容易な操作性、耐停電、メンテナンスフリーな観測などが挙った。反面、この仕様を満たすことで観測データの蓄積や多様な要求に対する機能は削減する必要がある。また、観測データの信頼性に関しても永年変化への対応が危倶される。 (2)(1)から、ネット対応観測装置を統合的に管理する管理サーバーの必要性が明らかになった。管理サーバーは各地に置いたネット対応観測装置を間欠的にアクセスし、収集したデータを1週間、一ヶ月、一年単位で蓄積する機能を持たせる。また、ネット対応観測装置に対して時刻の設定、測定精度の確認と補正を行う機能を持たせる。 (3)観測データはタイムスタンプを付しテキストで送付する。ネット対応観測装置の機能設定に関してはIDパスワード管理機能の実現が必要である。 (4)身近な観測情報として気象教材への利用は有効である。環境情報は測定の自動化への対応が十分でなく、引き続き研究開発が必要である。
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Research Products
(1 results)