2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12480062
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大森 宏 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (10282691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 泰 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (40012009)
羽生 和紀 日本大学, 文理学部心理学科, 講師 (00307787)
安達 めぐみ 東京農業大学, 農学部, 非常勤講師
林 知己夫 統計数理研究所, 名誉教授 (50000188)
岸野 洋久 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00141987)
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Keywords | 庭景観 / 無作為抽出 / 訪問調査 / 国際比較 / 環境推論 / 印象計測 / 環境の意味 / 嗜好テスト |
Research Abstract |
日本において、園芸植物を用いてどのような屋外景観を個々人が各家庭で形成させているかの実態調査を行った。住宅地である横浜市青葉区を対象地域とし、詳細住宅地図から無作為抽出により160軒程度の一軒屋を選び、5月から6月にかけて訪問調査を行った。78軒で庭などの屋外景観の写真を一軒あたり30枚程度撮影した。同時に、対象家庭の住人に園芸植物の好みなどのアンケート調査も行った。 ガーデニングの本場である英国での実態調査を8月に行った。ロンドン近郊のレディング市を対象地域とした。日本と同様のやり方で8月に訪問調査し、30軒の庭景観の写真を収集した。この2つの訪問調査により、日英の一般家庭における庭景観のパターンが包括的に得られた。 庭景観写真のグルーピング実験や、31項目の質問に「はい」、「いいえ」で回答させる実験などで、庭景観に対する印象を心理学的に計測した。日本の庭景観に対する印象計測を7月に東京大学農学部の学生を被験者にして行い、8月にはレディング大学の学生に対しても行った。日英の庭景観に対する印象計測を12月に東京農業大学の学生を被験者にして行い、平成13年2月にドイツのミュンヘン工科大学とレディング大学の学生を被験者にして行った。これらの実験は、日本や英国の庭景観に対する印象が日英間でどの程度類似しているかを調べようとしたもので、庭景観に対する環境推論が日英間で普遍的な点と日本や英国で特殊な点を明らかにすることを目的としている。7月と8月に行った結果の分析から、日英間で印象はだいたい類似していたが、いくつかの庭景観サンプルではまったく異なった印象を与え、また、英国人がfamiliarと感じる庭景観に対しては、印象が日英間でよく一致していた、といった結論が得られた。 また、写真を用いた嗜好テストにおいて、四者択一方式の有効性をシミュレーションにより示した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Hanyu,K.: "Components of the image of Tokyo"MERA Journal. 6. 1-10 (2000)
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[Publications] Hanyu,K.: "Visual properties and affective appraisals in residential areas in daylight."Journal of Environmental Psychology. 20. 273-284 (2000)
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[Publications] 談小健: "不完備型嗜好テストにおける四者択一方式の有効性"計量生物. 20・2. 167-179 (2000)
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[Publications] Hayashi,C.: "Questionnaire construction, data collection and data analysis : An approach by the idea of data science."Proceedings of the International Conference on Measurement and Multivariate Analysis. 1. 7-9 (2000)
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[Publications] 林知己夫: "人と文化と自然を考えた森林経営"林業技術. 695. 2-6 (2000)
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[Publications] 林知己夫: "多変量解析と多次元データ解析-データの科学の中で見る-"ESTRELA. 10月号. 2-9 (2000)
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[Publications] Hayashi,C.: "Evaluation of Data Quality and Data Analysis, ed.Kiers H.A.L et.Al.Data Analysis, Classification and Related Methods"Springer Verlag. 428(335-340) (2000)