2001 Fiscal Year Annual Research Report
盲人のパソコン利用におけるヒューマン・インタフェース機能の向上
Project/Area Number |
12480102
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Research Institution | Tsukuba College of Technology |
Principal Investigator |
清水 豊 筑波技術短期大学, 電子情報学科情報工学専攻, 教授 (50231733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 正美 産業技術総合研究所, 福祉医工学研究部門, 主任研究員
米沢 康滋 筑波技術短期大学, 情報処理学科, 講師 (40248753)
長岡 英司 筑波技術短期大学, 教育方法開発センター(視覚障害系), 助教授 (30227996)
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Keywords | 視覚障害者 / 盲人 / パソコン / 画面情報 / ヒューマン・インタフェース / ユーザ・インタフェース / 触覚マウス / 触覚グラフィック |
Research Abstract |
視覚情報の獲得と視覚による制御が困難である盲人に対してGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)の操作やイメージ情報の認知を可能にすることを目的として、触覚提示機構を備えたマウスと触覚グラフィックディスプレイを支援機器とするパソコンシステムの有効性を追求してきた。 今年度はパソコンの標準インタフェースとなりつつあるUSB(ユニバーサル・シリアル・バス)から触覚マウスと触覚グラフィックディスプレイの駆動を可能とする機能を構築し動作させるようにした。これによって、ノート型パソコンでも目的とするシステムを動かすことができるようになった。続いて、利用者である盲人が単独でこのシステムを操作できるようにするため非GUI化に着手した。これには盲人でも使用可能である標準キーボードを使用することとして、同時に使用するであろうアプリケーションソフトとの競合が生じないようにテンキーと"Ctrl"および"Alt"キーの組み合わせによる操作機能配分に基づくソフトウエア設計を行った。その結果、画像の取り込みと表示の制御,画像取り込みモードの選択、表示の伸縮率、2値化のための閾値設定、濃淡反転表示の選択などの操作を非GUIベースで可能にした。 さらに、このシステムの有効性を解析するためGOMS(Goals, Operators, Methods, Selection Rules)モデルの導入に基づく考察に着手した。まず、盲人ユーザのパソコン操作様態の基本となるキーボードやマウス操作の手順分類を記述するモデルを構築した。続いて、実際にキーボードやマウスの操作情報を獲得するためのソフトウエアを導入した。この計測データをGOMSモデルに導入してユーザインタフェースの解析を進める予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 米沢康滋, 篠原正美, 清水豊, 長岡英司: "視覚障害者用触覚デバイスのユーザインタフェース改良"感覚代行シンポジウム. 27. 99-102 (2001)
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[Publications] 篠原正美, 米沢康滋, 長岡英司, 清水 豊: "視覚障害者用ユーザインタフェース評価へのGOMSの適用について"感覚代行シンポジウム. 27. 103-106 (2001)