2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12480130
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石谷 久 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70013703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂脇 清志 東京理科大学, 理工学部・経営工学科, 助手 (50339115)
吉田 好邦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30302756)
松橋 隆治 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (80229517)
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Keywords | ユーカリ / プランテーション / 養分循環モデル / CO2削減費用 |
Research Abstract |
本年度は前年度における研究成果を受け、最終的な取りまとめを実施した。 1.分循環モデルの作成 ユーカリ林によるバイオマスプランテーションを想定し、7年サイクルで伐採及び育林を繰り返す持続可能な植林システムを構築した。このモデルに従い、現地の土壌養分等から1サイクル期間中における養分損失量を推定した。この養分損失量が質的に化学肥料と同等であると仮定し、これをライフサイクル分析によりバイオマスプランテーションにおけるエネルギー収支比及びLCC02を算出した。 2.料のLCA指標 1.のモデル評価を行うために、化学肥料(N、P205、K20)について、産業連関表によるLCAより肥料のエネルギー原単位及びC02原単位を算出した。なお、各化学肥料については、日本で製造されるものとし、また産業連関分析には1990年の産業連関表より各指標の算出を行った。 3.総合評価 CDMによる発展途上国への環境技術を移転するポテンシャルを把握するために、パプアーニューギニア国マダン州にあるWasab Forestry Plantation(S 4 52' 425" E145 44' 548")近傍におけるユーカリプランテーションを想定し、これにより発電事業を行った場合におけるシステム評価ならびに環境評価を行い、当該地域における将来的な導入ポテーシャルについて考察を行った。なお、想定する発電システムはバイオマスガス化コンバインドサイクル発電システム(BIGCC)を導入することを仮定し、発電規模は現地植林実績等から約80MWの発電を行ったとした場合の評価を行った。 以上のモデル評価の結果、C02削減費用については、養分損失量にも起因するが、空気吹きBIGCCの場合で約15,000円/t-C〜約34,000円/t-Cという結果が得られ、導入ポテンシャルは十分あるという知見を得た。
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[Publications] 堂脇 清志: "養分循環を考慮したバイオマスエネルギーシステムのライフサイクル分析-エネルギー収支及びLCCO2の検討"エネルギー・資源. 22・5. 39-44 (2001)
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[Publications] Kiyoshi Dowaki: "A Comprehensive Life Cycle Analysis of a Biomass Energy System"TECHNOLOGY. 8(掲載予定). (2002)