2001 Fiscal Year Annual Research Report
音響孤立波の輸送現象を利用した新しい原理の熱機関に関する研究
Project/Area Number |
12480132
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
杉本 信正 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (20116049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 陽介 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (30304033)
吉永 隆夫 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (40158481)
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Keywords | 音響孤立波 / 熱音響 / 音響式熱機関 / 熱音響式原動機 / 非線形波動 |
Research Abstract |
本年度は、実験装置製作のためのシミュレーションを昨年度に引き続いて行った。特に、ループ管を想定して温度勾配が空間的に周期的に変化する場合を調べた。最初はループに至る前段階として、スパイラル状の管での伝播とエネルギー増幅について調べ、管の中の表面積を広げる目的で平板を挿入した場合には、エネルギー増幅が得られることを示した。なお、平板を入れないと増幅は難しいことが分かった。次いで、ループ管内での定式化を行い、現在シミュレーションを実行中である。スパイラル管との大きな違いは、現象がループに沿って周期的に起こることである。このため、スパイラル管とは、定式化が異なる。研究結果はJ.Fluid Mech.に掲載予定である。また、その一部は第1回国際熱音響ワークショップ(オランダ)で発表した。今年度行ったスパイラル管の結果は日本流体力学会年会で発表し、現在論文を纏めている。なお、この実験をおこなうために、圧力パルス波を発生させる装置を試作している。 一方、昨年度から継続して行っている、定在波型の音響式熱機関に用いられる、衝撃波のない大振幅圧力の発生については、実験と平行して理論的な解析も始め、最大どの程度の振幅が達成可能かを調べている。実験結果の一部については、J.Acoust.Soc.Am.に掲載した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Sugimoto, N., Masuda, M., Hashiguchi, T., Doi, T.: "Annihilation of shocks in forced oscillations of an air column in a closed tube"J.Acoust.Soc.Am.. 110(no5). 2263-2266 (2001)
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[Publications] Sugimoto, N., Tsujimoto, K.: "Amplification of enery flux of nonlinear acoustic waves in a gas-filled tube under an axial temperature gradient"J.Fluid Mech.. (in press). (2002)