2000 Fiscal Year Annual Research Report
高効率な放射性廃棄物消滅処理のためのアクチノイド水素化物ターゲット開発
Project/Area Number |
12480136
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山脇 道夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30011076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 双葉 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00011198)
山口 憲司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50210357)
寺井 隆幸 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90175472)
板垣 登 原子燃料工業(株), 研究員
小無 健司 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10250812)
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Keywords | 放射性廃棄物 / 消滅処理 / アクチノイド / 水素化物 / U-Zr合金 / U-Th-Zr合金 / 熱物性 / 熱分析装置 |
Research Abstract |
長寿命放射性廃棄物の安全で効率的な処理方法として、本申請代表者らはアクチノイド水素化物燃料ペレットを高速炉炉心で燃焼消滅させる方法を提案してきた。本手法の実現可能性を検証するために、アクチノイド水素化物ペレットを作成し、それらの熱物性評価試験を行うとともに、被覆管の水素透過を抑制する手法開発のための基礎試験を行うことにより、アクチノイド水素化物燃料照射試験に向けての基礎資料を準備することが本研究の目的である。 今年度は、45%U-ZrH_<1.6>を作製の作製を行った。まず、アーク溶解炉を用いて45%U-Zr合金のインゴットを作製し、旋盤等により試験片に加工した。その後水素吸収装置を用いて所定の量の水素を注入して水素化した。作製した水素化物はクラック及び酸化のない良好な試料であった。その組織観察を行った結果、ウランと水素化ジルコニウムの2相から成り、前者が後者のマトリックス中に1μm程度の微細な形態で分散していることが分かった。さらに、作製した水素化物について熱伝導度を評価したところ、熱伝導度は温度に依存せずほぼ一定であり、さらにUO_2と比較した場合、約3〜5倍程度大きな値を示すことが分かった。 さらに、U-Th-Zr-Hx中で支配的な相を形成するThZr_2H_6について、試料の作製を行い、既設の熱分析装置を用いて各種試験を行った。その結果、この水素化物は943K付近まで安定に水素を保持し得ることを確認するとともに、水素との結合力が大きく異なる複数のサイトが混在している可能性を指摘した。 現在、1気圧までの水素雰囲気で測定可能な示差走査熱量計を購入設置し調整を行っている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] B.Tsuchiya et al.: "Thermal diffusivity measurement of uranium-thorium-zirconium hydride"Journal of Alloys and Compounds. 312. 104-110 (2000)
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[Publications] J.Huang et al.: "Estimation of hydrogen redistribution in zirconium hydride under temperature gradien"Journal of Nuclear Science and Technology. 37(10). 887-892 (2000)
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[Publications] M.Yamawaki: "Thermochemical studies of advanced nuclear fuels and materials"Pure Applied Chemistry. 72(10). 1839-1849 (2000)
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[Publications] K.Kakiuchi et al.: "Thermal properties of hydride fuel 45% U-ZrH_<1.6>"Journal of Nuclear Materials. (発表予定).
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[Publications] K.Konashi et al.: "Thermodynamic analysis of chemical states of fission products and actinide hydride system"Journal of Nuclear Materials. (発表予定).