2000 Fiscal Year Annual Research Report
環形動物貧毛綱ミミズの遺伝子発現を指標とする土壌環境汚染解析法の開発
Project/Area Number |
12480158
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
蒲生 忍 杏林大学, 保健学部, 教授 (90122308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 信義 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (50162706)
中村 方子 中央大学, 経済学部, 教授 (30086996)
松本 誠治 杏林大学, 保健学部, 講師 (10086613)
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Keywords | 環形動物 / 土壌動物 / 貧毛類 / 環境評価 / 環境汚染物質 / 定量RT-PCR |
Research Abstract |
環境汚染物質、特に環境ホルモンは転写因子活性を持つ細胞内レセプターを介して、生体の恒常性や形態形成に影響を及ぼす。これらのレセプターはほぼすべての動物種に分布し、環境ホルモンの影響は生態系を構成する全ての動物に及ぶと予測できる。本研究では環境汚染物質の拡散と蓄積の過程を検討するため、土壌性環形動物ミミズを指標として用いる可能性について検討する。特に、貧毛類の生態調査及び形態形成の解析と、ミミズの各種遺伝子の発現を定量的RT-PCR法で測定し土壌中の環境ホルモンを簡便かつ鋭敏に分析する方法を開発する。本年度は環境汚染が懸念される本学周辺地域及び対照として奥多摩での貧毛類の野外調査を行った。またシマミミズEisenia foetidaをオガクズと糠(または粉ミルク)のみを用いた清浄環境下で飼育繁殖する系を確立した。飼育系ではオガクズ/糠(10%)中では約30日で体長10cm体重約1gに達する。その後、新たな飼料中に移すと、複数の卵を含む卵包を活発に産生する。幼体は卵包中で孵化し、約30日で体長1cm数十mgに達し出包する。また、寒天と糠(または粉ミルク)を用いた飼育基中では卵包からの幼体の出包が観察される。さらに成体直前まで発育させることが可能である。現在、これらの飼育環境に土壌標品(または抽出物)はじめ各種の環境汚染物質を取り入れる方法の検討、またRT-PCR法による遺伝子発現解析の準備を進めている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Ohtsubo: "Interruption of NFkB-Stat1 signaling mediated EGF-induced cell-cycle arrest"Journal of Cellular Physiology. 184・1. 131-137 (2000)
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[Publications] C.M.Proby: "Development of chimeric molecules for recognition and targeting of antigen-specific B cells in pemphigus vulgaris"British Journal of Dermatology. 142・2. 321-330 (2000)