2000 Fiscal Year Annual Research Report
脳内在性神経毒を用いたパーキンソン病発症に関与するタンパク質の探索
Project/Area Number |
12480231
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
太田 茂 広島大学, 医学部, 教授 (60160503)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉原 数美 広島大学, 医学部, 教務員 (20271067)
北村 繁幸 広島大学, 医学部, 助教授 (40136057)
吉原 新一 広島大学, 医学部, 助教授 (00037607)
|
Keywords | パーキンソン病 / テトラヒドロイソキノリン / パーキンソン病防御物質 / パーキンソン病発症物質 / ドーパミン神経 / 細胞培養 |
Research Abstract |
本研究の主な目的は、パーキンソン病における神経細胞死に関与するタンパクを検索し、その分子機構を解明することである。本研究の結果見いだされたタンパクはパーキンソン病における神経変性に重要な役割を果たしている可能性が高いと考えられる。 1-ベンジル-TIQによるドパミン量の詳細な時間変化と不可逆性の検討 内在性神経毒1-ベンジル-TIQ添加後のドパミン量の時間変化を詳細に検討した。また、一定時間経過後に1-ベンジル-TIQ無添加培溶液に交換して3日後のドパミン量を測定した結果、12時間を境にドパミン量の回復が観察されなくなった。この点が細胞死シグナルのスイッチがオンになる時間(コミットメントポイント)であると考えられ、細胞死シグナル解明の点からも興味深い。即ち、ドパミン減少が始まってもコミットメントタイムより前であれば、細胞死を防御することが可能であると考えられる。 コミットメントポイント前後の遺伝子発現差異の検討 細胞死シグナルのスイッチがオンになる前後の培養細胞を用いてディファレンシャル・ディスブレイ法により遺伝子発現差異を検討した。これにより細胞死シグナルがオンになる時に発現しているタンパクは、1-ベンジル-TIQのみならずある種の神経毒の毒性発現に関わる重要なタンパクである可能性が考えられる。現在数種の候補タンパク質に関して、その性質を検討している。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] H.Kawai,: "Dopamine transporter and catechol-O-methyltransferase activities are required for the toxicity of 1-(3',4'-dihydroxybenzyl)-1,2,3,4-tetrahydroisoquinoline."Chem.Res.Toxicol.. 13. 1294-1301 (2000)
-
[Publications] H.Kawai,: "Inhibition of dopamine receptors by endogenous amines : binding to striatal receptors and pharmacological effects on locomotor activity."Bioorg.Med.Chem.Lett.. 10. 1669-1771 (2000)
-
[Publications] S.Yoshihara,: "Metabolism of 1-Methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine (MPTP) in Perfused Rat Liver. Involvement of Hepatic Aldehyde Oxidase as a Detoxification Enzyme."Drug Metab.Dispos.. 28. 538-543 (2000)
-
[Publications] K.Aoyama,: "N-Methylation ability for azaheterocyclic amines is higher in Parkinson's disease : nicotinamide loading test."J.Neural.Transm.. 107. 985-995 (2000)