2001 Fiscal Year Annual Research Report
生体骨組織に内在するリモデリング応力のX線測定に関する研究
Project/Area Number |
12480254
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
但野 茂 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50175444)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 直樹 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40142202)
|
Keywords | バイオメカニクス / 骨構造 / リモデリング / 皮質骨 / X線測定 / 残留応力 |
Research Abstract |
・微視的骨構造解析:前年度に引き続き、家兎頸骨から切出した皮質骨試験片を用いて、骨内ハイドロキシアパタイトのX線極点図を測定し、結晶配向性を評価した.そして、ハイドロキシアパタイト結晶配向性および異方性化率と巨視的異方性弾性定数の関連性を計算機シミュレーションで同定する手法を開発した. ・X線回折による生体骨内結晶ひずみの精度確認:前年度に引き続き、構造上の異方性が既知の生体骨を4点曲げ試験装置によって変形させ、その際に生じたひずみとX線特性値との関係を求めた.そして測定可能なハイドロキシアパタイトの結晶構造と方位を決めた. ・生体骨のX線弾性定数測定:短冊状に切出した薄い試験片を用いて、X線装置試料台上で引張り試験を行い、同時にX線回折実験を行い、骨構造のX線異方性弾性定数を求めた. ・三次元応力解析のためのX線入射方向の決定:一方向のみのX線回折によるひずみ情報では、骨組織内三次元応力成分を計算できない.そのため、一試験片につき、6方向にX線を入射し、それぞれの結晶ひずみを測定する手法を検討した. ・骨異方性残留応力測定理論の定式化:上記、6方向ひずみと三次元異方性応力の関係を示す骨構造構成式を定式化した.これにより、理論的に生体骨内の残留応力分布の測定方法が確立したことになった. ・検証実験とその応用:家兎の骨部位による残留応力の違いを検証する実験を行った.その際、骨構造の微視的観察を申請のデジタルマイクロスコープで行い、組織とリモデリング応力の関連を観察する測定システムを立ち上げた.
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] S.Tadano: "Biomechanical Approach to Adaptive Bone Remodeling"Proceedings of 3rd International Joint Symposium of Chungnam National Univ. and Hokkaido Univ.. 34-37 (2001)
-
[Publications] J.Shibano: "The Validity of Energy Disperative Method for Measurement of Residual Stress Distribution along Depth"JSMS Materials Science Research International, Special Technical Publication-1. 344-347 (2001)
-
[Publications] S.Tadano: "Residual Stress Measurement in Bone Tissue Using X-ray Diffraction"Proceedings of 6th Biennial Conference on Engineering Systems Design and Analysis. (予定).