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2001 Fiscal Year Annual Research Report

陽電子消滅誘起特性X線分光法の開発

Research Project

Project/Area Number 12490006
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

兵頭 俊夫  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90012484)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 斎藤 晴雄  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (60235059)
長嶋 泰之  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (60198322)
Keywords陽電子消滅 / 陽電子ビーム / 陽電子消滅誘起特性X線 / 特性X線 / 薄膜
Research Abstract

平成12年度に購入したSi(Li)X線検出器を用いて、陽電子消滅誘起特性X線の検出実験を行った。
陽電子が内殻電子と対消滅する確率は低いので、陽電子消滅誘起特性X線の発生率は極めて低い。したがってこれを検出するためには、バックグラウンドを極力抑えた測定を行う必要がある。特に、陽電子が試料中で対消滅して発生するγ線は、X線検出器の有感部分の結晶中でコンプトン散乱を起こし、バックグラウンドを生成する。12年度に購入したSi(Li)検出器は、このバックグラウンドを低減するために有感部分の結晶をできる限り薄くし、0.25mmと通常の検出器の1/10にした。それでもまだ陽電子消滅誘起特性X線の検出には障害となる。そこで13年度は、これを低減するための検討を行った。その結果、NaI(Tl)シンチレーション検出器を用いて同時計数測定を行い、γ線がX線検出器に入射しない条件下でX線の測定を行うことにより、S/Nは2倍改善した。
この状態で低速陽電子ビームを試料に入射し、発生する陽電子消滅誘起特性X線を検出する実験を行った。低速陽電子ビームを用いるのは、陽電子衝撃による特性X線を発生させないようにするためである。
γ線による蛍光X線もバックグラウンドとなるので、試料には薄膜を用いる必要がある。そこでAlに蒸着したTi、およびカーボンに電着したClを用いた。
しかしながら、γ線のコンプトン散乱によるバックグラウンドの低減がまだ不十分であるため、陽電子消滅誘起特性X線を検出したと言えるところまでは至っていない。今後さらにS/Nを改善させて、X線の検出を実現したいと考えている。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] F.Saito: "A High-Efficiency Positron Moderator Using Electro-Polished Tungsten Mesh"Applied Surface Science. (印刷中).

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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