2000 Fiscal Year Annual Research Report
日・米・仏の母親における哺乳・離乳の選択とその支援・制限要因の比較研究
Project/Area Number |
12490031
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
根ケ山 光一 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (00112003)
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Keywords | 母乳 / 質問紙 / インタビュー / 日記 / 行動観察 / 文化比較 / 人工栄養 / 離乳 |
Research Abstract |
本年度は,基本的に母乳・人工栄養の選択に対する社会的支援・制限要因の解明にむけて,質問紙調査の準備と個別研究の開始に充てた.具体的には,全体共通の質問紙の調査については,分担者であった則松が9月からフランスに職を得て分担者からはずれるという偶発的事態もあったが,根ヶ山(早稲田大学)・則松(Toulouse大学)・Barratt教授(Michigan州立大学)間において,主にメールで連絡を取り合い,また実際に日米間で往来し,質問紙(日本語・英語・フランス語)作成の最終段階まできている.また個別研究テーマについて,アメリカの母乳育児の実態を具体的に観察する,文献資料や統計資料を収集する,育児中の母親にアプローチする,病院を訪問して育児指導の実際を見学する,妊娠中からインタビューを続けている母親に対し授乳場面のビデオ撮影を行う,同じ母親に毎日の授乳の記録をお願いする,母乳プレッシャーや育児ネットワークに関する質問項目作成のため,育児雑誌およびホームページへの書き込み・先行研究から具体的な母親の語り口を収集する,母乳プレッシャーに焦点化するため協力者の選定の基準(母乳育児を希望する母親など)や日記形式を検討する,乳児健診などで用いられる調査票をもとに質問項目を検討する,桶谷式断乳の助産院に接触して母親の行動観察を開始するなどを行った.
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[Publications] 根ヶ山光一: "比較行動学からみた文化心理学"心理学評論. 43. 109-118 (2000)
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[Publications] 根ヶ山光一: "子どもにおける障害物回避行動の発達に関する実験的研究"発達心理学研究. 11. 122-131 (2000)
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[Publications] 西條剛央,根ヶ山光一: "母子の「抱き」における母親の抱き方と乳幼児の「抱かれ行動」の発達"小児保健研究. 60. 82-90 (2000)
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[Publications] 根ヶ山光一: "子どもの身体から発せられるものへの親による嫌悪の発達的変化"ヒューマンサイエンス. 13. (2001)
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[Publications] 川野健治,根ヶ山光一: "子どもがモノに接触する際の母親による調整"ヒューマンサイエンス. 13. (2001)