2000 Fiscal Year Annual Research Report
硬X線ガンマ線観測のための化合物半導体を用いたイメージングスペクトロメータの開発
Project/Area Number |
12554006
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Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
高橋 忠幸 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助教授 (50183851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 能克 三菱重工業(株), 名古屋誘導推進システム製作所, 主任(研究職)
大野 良一 (株)アクロラド社, 工場長(研究職)
尾崎 正伸 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助手 (90300699)
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Keywords | テルル化カドミウム / CZT / X線 / ガンマ線 / CdZnTe / CdTe |
Research Abstract |
われわれは、新しい金スタッドバンプ方式(特許出願中)を用いて、CdTeの微小なピクセル電極と読み出し回路とをバンプ接合する技術を確立した。この技術を用い、各ピクセルの大きさが200ミクロン角で全体で1024ピクセルを持つ素子を「あるエネルギー範囲に入ったフォトンの数を数える」機能を持った2次元ASIC(MPEC2)にバンプ接合するというアプローチを行い、画像を取得することに成功した。CdTeはシリコンと異なり熱や圧力を加えると、性能が劣化するためバンプ接合の技術が確立しておらず、このような細かなピクセルでフォトンカウンティングを行うCdTeイメージャーは世界的にみても進んだ技術である。さらに、数100から数万というピクセルひとつひとつに回路を接合させ撮像とエネルギー測定を同時に行うことのできる素子を実現するためには、数100ミクロン角の中に低雑音パルス処理の機能を実現させたピクセル検出器用の2次元VLSIの開発が鍵をにぎる。このようなVLSIは、商用では存在しないため、開発を行った。200ミクロン角の中にパルス処理の回路を全て埋め込まなければならない。このようなVLSIは、様々な設計上の困難が予想されるため、10×10=100ピクセルという小型なLSIとして設計を行い、現在試作および試験をおこなっている。
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[Publications] T.Takahashi & S.Watarabe: "Recend Progress in CdTe and CdZnTe detectors"IEEE Trans.Nucl.Sci. (in press). (2001)
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[Publications] T.Takahashi et al.: "High Resolution CdTe detectors and Applications to Imaging Devices"IEEE Trans.Nucl.Sci. (in press). (2001)