2001 Fiscal Year Annual Research Report
群列時間領域電磁法による火山体内部の状態監視システム(ACTIVE)の開発
Project/Area Number |
12554014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
歌田 久司 東京大学, 地震研究所, 教授 (70134632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 久芳 東京大学, 地震研究所, 助手 (70302619)
上嶋 誠 東京大学, 地震研究所, 助教授 (70242154)
鍵山 恒臣 東京大学, 地震研究所, 助教授 (50126025)
山本 哲也 気象庁, 気象研究所, 主任研究官
神田 径 京都大学, 防災研究所, 助手 (00301755)
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Keywords | 活動的火山 / 状態変化 / マグマ / 電気伝導度 / 時間領域電磁法 / 地下水 / システム / 情報伝達 |
Research Abstract |
本研究は3年計画で,活動的火山において時々刻々変化する山体内部の物理状態を,電気伝導度をパラメータとしてモニターする専用観測システム(我々はこれを<ACTIVE>と呼ぶ)を開発すること目的としている.今年度は,前年度に開発した信号送信機および受信機を用いて試験観測を実施するとともに,データ解析手法の開発を行った. 伊豆大島火山三原山火口周辺において2回の試験観測を実施した.1回目の観測では,観測システム全体の動作状況を確認する事に重点をおいた.その結果,いくつかの問題点が明らかになったので,適切な改良を行った.また,火口周辺の3ケ所においてデータを取得した.この時系列データを用いて,ノイズレベルの推定を行った他,必要な精度で地下の電気伝導度の時間変化をモニターするために必要なデータ記録長が決定された. 2回目の観測は,背景となる火口周辺の3次元的電気伝導度分布を明らかにすることを目的として(構造探査)実施した. 解析手法については,モニターする場合の基本となるイメージングの手法を,電磁誘導方程式の積分方程式解法を適用して開発した.3次元的な電気伝導度構造を背景にして,さらに3次元的な異常構造が時間変化するという設定で数値実験を実施した. 数値実験は今後も継続して,次年度では実データのイメージングの手法の開発へと結び付ける予定である.そのためには,構造探査で得られたデータの解析を進める事によって,背景の3次元構造を決定することと,それをイメージングプログラムに組み込む事が必要である.
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