2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12554038
|
Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
小林 宏光 石川県立看護大学, 看護学部, 助教授 (20225535)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安河内 朗 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (20136568)
綿貫 茂喜 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 助教授 (00158677)
中山 栄純 石川県立看護大学, 看護学部, 助手 (70326081)
|
Keywords | 心拍変動 / 自律神経 / 交感神経 / 副交感神経 / HRV / 呼吸 / MS-Windows / Visual BASIC |
Research Abstract |
本課題は心拍変動解析のためのソフトウェアを開発するものである。昨年度は計測用パーソナルコンピユータとAD変換ボードを導入し、計測のための基礎部分のソフトウェアの開発を行った。昨年度で計測の基本的部分の動作を確認できたので、本年度は解析部分の開発に取り掛かった。心拍変動のデータ解析法は各種提案されているが、最も多用されるのは周波数解析の手法である。そこで本年度は周波数解析(高速フーリエ変換)の計算ルーチンの開発を行い、心拍変動データに加えて筋電図や脳波のデータも用いて動作検証を行った。また昨年度のマイクロサイエンス杜製AD変換ボードに加えFBI社製計測ボードでの計測ルーチンの開発も開始した。これにより複数種類の計測ボードに対応できるソフトウェア開発の目処をつけることができた。また,本年度は開発する計測・解析システムとの比較のために,現在心拍変動解析システムとして販売されている代表的な製品であるMemCalc/Chiramおよびこれに対応する携帯型計測装置アクティブトレーサーAC-301を購入した。MemCalc/Chiramは最大エントロピー法(MEM)をベースとした新しい計算アルゴリズム(MemCalc法)を用いている点で注目されている製品である。この製品の仕様を検討すると,長時間(24時間)計測データの解析を前提としていること,また入力データ形式が非公開なので対応する計測装置がないと使えないことなどの問題点があることがわかった。長時間計測を前提としている点は利用目的によっては非常に使いづらい点となり,入力データ形式が非公開である点は必然的に高価な心拍変動専用の計測器が必要になることを意味する。また心拍変動に対する呼吸リズムの影響の問題も考慮されていない。これらの検討からも,本課題の目標である簡便な心拍変動解析システムの開発が意義のあるものであることが示された。
|