2002 Fiscal Year Annual Research Report
レーザピンセットを用いたプラズマ中単一微粒子の形状および作用力の解明
Project/Area Number |
12555020
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Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
志久 修 佐世保工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (00235516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三橋 和彦 佐世保工業高等専門学校, 電気工学科, 講師 (60311114)
南部 幸久 佐世保工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (00228115)
川崎 仁晴 佐世保工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (10253494)
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Keywords | パルスレーザデポジション法 / 外部電磁界 / 変調電磁界 / 微粒子 / クラスター / ドロップレット |
Research Abstract |
本研究は,プラズマCVD法やスパッタリング法,パルスレーザデポジション法等のプロセシングプラズマ中に発生する単一帯電微粒子(ドロップレット)の観測と,それに作用する力を,レーザピンセットを応用した計測法を用いてin-situ測定することを目的としている。これまでに実験とシミュレーションの両面から研究を進めている。実験の面ではパルスレーザデポジション法中のプラズマプルームの観測、及び発生した微粒子の挙動を観測した。その結果、以下のことが明らかになった。 1)プルーム中に発生する微粒子のサイズや密度は、レーザパワーの増加とともに増加する。 2)基板上に堆積するドロップレットのサイズや密度は、ガス圧力に依存していること。 3)ドロップレットの数は、外部磁界によって制御可能であることが分かった。 また、ドロップレット、およびそのもととなるターゲットから飛び出した微粒子の帯電量変化と挙動と、プラズマ中で帯電した微粒子のシース通過中の帯電量変化を軌道制限理論を用いた計算によって検討した。その結果、以下のことが明らかになった。 1)飛び出した微粒子は、そのサイズが大きいほど、壁電位がより負であるほど、シースを通過するには大きい初期運動エネルギーが必要である。これは、壁電位を浮動電位よりも負にすれば、微粒子はプラズマ中に侵入できず、微粒子の除去が可能であることを示唆している。 2)プラズマ中での微粒子の帯電量を、微粒子をプラズマ外に取り出して測定する場合、準中性領域とイオンシース領域において帯電量は大きく変化する。 上記の計算は、微粒子表面に形成されるシースのイオン流入等による変形や、イオンシース中での電離現象、γ効果など等を考慮に入れていないため、実際とは若干の違いがあると考えられるが、実際の計測時の指標としては十分であると考えている。
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Research Products
(10 results)
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[Publications] Yoshiaki Suda: "Preparation of Crystalline TiC Thin Films by pulsed Nd : YAG Laser Deposition Using Ti target in Methane Gas"Materials Characterization. 48巻,2号. 221-228 (2002)
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[Publications] Yoshiaki Suda: "Properties of Palladium Doped Tin Oxide Thin Films for Gas Sensors Grown by PLD Method Conbined with Sputtering"Proc.9th International Conference on Plasma Surface Engineering. 9巻. 402 (2002)
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[Publications] Hiroharu Kawasaki: "NOx gas sensing properties of tungsten oxide thin films synthesized by pulsed laser deposition method"Applied Surface Science. 197号. 547-551 (2002)
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[Publications] Hiroharu Kawasaki: "Development of New Preparation System for Highly Sensitive Flammable Gas Sensor"Jpn.J.App1.Phys.. 41巻,8号. 5390-5391 (2002)
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[Publications] 志久 修: "位置ずれ入力とノイズ重畳によるニューラルネットワークの汎化能力向上法"情報処理学会論文誌. 43巻,4号. 1132-1136 (2002)
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[Publications] 川崎仁晴: "アブレーションプラズマプルーム中に発生する微粒子の挙動"佐世保工業高等専門学校研究報告. 39巻. 49-54 (2003)
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[Publications] 須田義昭: "PLD法による酸化スズ(SnO_2)薄膜ガスセンサの作製"電気学会論文誌C. 123巻,2号. 222-227 (2003)
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[Publications] Yoshiaki Suda: "Characteristics of TiO_2 thin film as a photocatalyst prepared using a pulsed laser deposition method"Journal of the Surface Finishing Society. (発表予定). (2003)
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[Publications] Yoshiaki Suda: "Characteristics of Tungsten Oxide(WO_3)Thin Films Prepared by Pulsed KrF Excimer Laser Deposition"Surface and Coatings Technology. (発表予定). (2003)
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[Publications] Yoshiaki Suda: "Properties of palladium doped tin oxide thin films for gas sensors grown by PLD method conbined with sputtering process"Materials Science and Engineering. (発表予定). (2003)