2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12555022
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
蔭山 健介 埼玉大学, 工学部, 講師 (30272280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄子 哲雄 東北大学, 工学部, 教授
柴崎 一郎 旭化成工業株式会社, 研究開発本部, 本部長付リサーチフェロー(研究職)
加藤 寛 埼玉大学, 工学部, 教授 (80107375)
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Keywords | ホール素子 / 磁場計測 / 非破壊評価 / 強磁性体 / 磁性流体 |
Research Abstract |
市販のホール素子(HW-105C,旭化成電子)100個を100mm×100mmに2次元的に配列し、DC電源、100chのA/Dコンバータ、コンピュータと接続して2次元磁場計測システム(磁気カメラ)の試作を行った。その結果、ホール素子ごとの出力値には大きなばらつきが生じていたが、磁場による出力変化はどの素子も一定であり(線形的に変化)、それを補正することにより400kHz/100chでの計測が可能であった。この結果、2次元で高速に磁場を測定することが可能となったが、これは単に欠陥検出感度の向上だけでなく、検出時間の大幅な短縮、実時間での測定による材料評価および新材料開発のための新たなツールとしての可能性も示している。次に、鋼板(S45C)を試料として、磁場中の試料表面の磁気分布の測定を行った。この際、3〜20mmの貫通孔を持った試料も測定したところ、試料とホール素子との間隔が5mm程度までは貫通孔の検出が可能であった。このことから、本研究で試作した2次元磁場測定により、従来よりも位置決め精度の要求レベルの低い簡便な欠陥検出の可能性が示された。さらに、鋼板(S45C)と磁性流体を磁気レンズとして使用し、試料後方に設置することにより欠陥検出感度の改善を試みた。その結果、磁気レンズの使用による検出感度の向上はわずかなものであった。しかし、プリポストプロセッサと電磁場解析プログラムによる磁気レンズの最適化については現在解析中であり、この結果もあわせることにより、磁気レンズの形状、大きさなどを改善してさらなる検出感度の向上が期待される。
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