2000 Fiscal Year Annual Research Report
TVカメラを用いた簡易な変位・ひずみ自動計測装置の開発
Project/Area Number |
12555030
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Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
福田 孝之 佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (10181273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛島 精次 大新技研(株), 技術開発事業部, 研究員
川末 紀功仁 宮崎大学, 工学部, 助教授 (20214645)
藤村 顕世 佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (50039666)
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Keywords | 変位・ひずみ計測 / 画像相関法 / TVカメラ / 大変形計測 / 非接触計測 / ひずみ分布測定 |
Research Abstract |
本研究は、変形する物体をTVカメラ等で撮影し、それをコンピュータに取り込んで、画像相関法により、二次元の変位・ひずみを簡易に自動計測するシステムの開発である。本方法によると、変形を受ける測定対象物をマーキング等何も処置することなく、単にTVカメラやマイクロスコープを設置し直接撮影するだけで、任意形状の変形を非接触にてオンライン計測が瞬時にできる。 本研究では、変形前後の画像を比較し、画像相関法にて変位を求めるプログラムの開発が主となる。これまでの予備的研究で、微視的変形前後の写真をスキャナでパソコンに取り込み、画像相関法によりその変形を測定するプログラムの基本部分はできていた。しかし、実用化に向けてさらに改善、改良を要し、今回以下のプログラム開発を行った。 (1)切欠き部を含む形状の計測…穴を含む板のように、切欠き部があると読み込んだ画像の中に、全く変形しない領域があり、これまでのプログラムでは対応できていなかった。そこで、最初に穴等の切欠き部を正しく認識して画像相関の対象から除外するプログラムを作成し、切欠き部が含まれても計測が問題なく処理できるようにした。 (2)操作性の向上…使い勝手のよいソフトとするため、画像の保存と呼び出し、画像のMemoryDCへの登録、結果表示の工夫等各種の改善を行った。 一方、今回映像を取り込む装置として、マイクロスコープを購入してパソコンに接続し、変形中の物体の映像をリアルタイムで計測できるようにした。マイクロスコープは、焦点深度が深いため、300倍程度に拡大した画像で変形後も十分鮮明な画像が取り込め、ゴムを用いた引張り試験の測定で、その微視的変形の計測が数十%の大変形でも可能であることが確認できた。 測定に関して、基礎的な部分の開発はある程度できあがったが、実用化に向けてまだ改善する点は多数あり、これからのさらなる研究が必要である。
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