2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12555046
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三宅 裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 貴士 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10273583)
辻本 公一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10243180)
梶島 岳夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30185772)
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Keywords | 軸流羽根車 / 旋回失速 / 数値シミュレーション / ターボ機械 / 渦放出 / 翼列 / 非定常流れ / 先端漏れ流れ |
Research Abstract |
低圧軸流送風機の失速セルのある流れをDNSによって作り、その流れと機構を解明した。現在の電子計算機は目的の流れを作るには計算速度、記憶容量ともになお、不足しており、限定的な計算条件でシミュレーションを進めた。すなわち、羽根車は単段で静翼を持たない。また、セルは数個の羽根車流路にわたるのでセルが余裕を持って存在しうる程度に多くの流路の計算が必要である。実験結果のある2種類の羽根車について計算したが、アスペクト比の小さな羽根枚数の少ない羽根車では安定なセルを伴う流れは得られなかった。実験的に旋回失速が観察される場合でも必ずしも安定な失速セルは生じない。もう一つの羽根車では安定なセルを持つ流れが得られたが、三次元流れでは世界で始めてである。解像度が尚不足するので、定量的には信頼性は確かめられないが定性的な流れの機構は正しく捉えられていると考えられる。失速セルの本質は竜巻状の渦で、複数の翼間流路から羽根車上流に向かって延びている。その回転は羽根の持つ循環流れと反対方向で、羽根車に対して相対的に運動し、セルの伝播が起きる。この伝播は従来考えられているように、セルが障害物として働くためでなく、渦が流れに乗って運ばれるためである。したがって、セルの移動速度、つまり、羽根車に対する非定常流体力の周期は算定の基礎を変えなければならない。セルのある流れは渦管であるセルが誘起する流れとしてすべて説明することが出来る。
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[Publications] Miyake, Y.Ohnishi, , T., Kinoshita, k., Kamada, M.: "NUMERICAL AND EXPERIMENTAL STUDY OF THREE-DIMENSIONAL FLOW STRUCTUREIN A DIAGONAL FLOW FAN WITH RADIAL VANELESS DIFFUSER"The 9th of International Symposium on Transport Phenomena and Dynamics of Rotating Machinery. (2002)
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[Publications] Miyake, Y., Deguchi, T.: "STRUCTURE AND PROPAGATION OF A STALL CELL IN A ROTOR OF AN AXIAL FLOW FAN"The 9th of International Symposium on Transport Phenomena and Dynamics of Rotating Machinery. (2002)
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[Publications] 大西正, 三宅裕, 木下歓治郎: "薄肉翼の翼列性能に及ぼす前縁形状の影響に関する数値的研究"日本機械学会論文集B編. 67・659. 1640-1646 (2001)
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[Publications] 出口智如, 三宅裕, 沖田浩平: "軸流羽根車の旋回失速の数値シミュレーション"日本機械学会2001年度年次大会講演論文集. II. 41-42 (2001)