2000 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織性肝小細胞の物質移動を利用したバイオ人工肝臓の開発
Project/Area Number |
12555060
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
谷下 一夫 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (10101776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 満里子 慶応義塾大学, 名誉教授 (00051368)
長坂 雄次 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (40129573)
岡 浩太郎 慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (10276412)
三高 俊広 札幌医科大学, がん研究所, 助教授 (50231618)
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Keywords | 肝細胞 / 細胞培養 / 細胞コロニー / バイオ人工肝臓 / 幹細胞 / 分化誘導 |
Research Abstract |
すでに研究分担者の池田らは、肝実質細胞の培養下で肝細胞には増殖と分化能をもつ肝小細胞を見つけだし、分化した細胞塊を得る結果を得ている。この肝小細胞を基準とし、肝の再生現象、肝の組織構築を試みる。この際、肝小細胞の増殖分化に非実質細胞の関与が不可欠となっているので、血管内皮細胞と混合培養することにより、類洞と呼ばれる毛細血管を含む肝小葉の組織再構築のメカニズムを追及することを目的とし、実際の肝臓組織により近い構造を持つ新しいバイオ人工肝臓の開発を目的とする。 具体的には細胞におけるアルブミンの分泌るどような物質移動の解析とその制御が中心となり、細胞の自己組織性と適応を基にしたリモデリングの機能を工学的な観点から解析し、人工臓器として使用可能な構造をもつような組織デザインを行う。即ち、人工肝臓では、物質移動の能動的な制御が最も重要で、細胞の自己組織性による組織形成に焦点を絞る。 肝細胞の集合形態を培養液の組成を工夫することによって、制御する事が可能であることが解り、培養条件によっては、実際の肝臓内の状態に近い配列をすることが解った。
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[Publications] 谷下一夫 他: "流れ負荷による培養内皮細胞の3次元形状及び壁剪断応力の変化"日本ME学会雑誌論文号. 38巻. 257 (2000)
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[Publications] 谷下一夫 他: "培養内皮細胞の高分子取り込みと剪断応力との関係"第12回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. 45-46 (2000)
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[Publications] 谷下一夫 他: "肝細胞コロニーの形態形成に関する幾何学的評価"第11回バイオエンジニアリング学術講演会. 123-124 (2000)
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[Publications] 谷下一夫 他: "有効温度伝導率による肝細胞凍結過程の評価"第13回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. 264-265 (2001)
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[Publications] 谷下一夫 他: "剪断応力刺激による単一内皮細胞のNO産生"第13回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. 158-159 (2001)
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[Publications] 谷下一夫 他: "拍動流負荷における培養内皮細胞の透過率測定"第13回バイオエンジニアリング講演会講演論文集. (2001)