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2001 Fiscal Year Annual Research Report

腹腔鏡下手術用超音波駆動メスの高機能化による操作性改善

Research Project

Project/Area Number 12555072
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

橋本 稔  信州大学, 繊維学部, 教授 (60156297)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山内 清  (株)トーキン, 材料開発研究所, 研究部長
中村 仁彦  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20159073)
吉中 平次  鹿児島大学, 医学部・附属病院, 助教授 (80191625)
Keywords内視鏡下手術 / 超音波メス / 超弾性合金 / 低侵襲手術 / 手術ロボット / 超音波凝固切開装置
Research Abstract

本年度は,昨年度の研究成果を踏まえて,内視鏡下手術用超音波メスの能動機構の改良,力覚センシング法の開発を行うとともに,それらの統合化と全体システムの評価を行った.
1.超音波メスの能動湾曲化 湾曲形状の超弾性合金ロッドを用いて能動湾曲化を実現する方法を考案した.超弾性合金ロッドを直線形状のPEEKパイプに通し,ピークパイプをスライドすることにより,超弾性合金ロッドを湾曲伸展させる方法である.PEEKパイプのスライドは,手元に取り付けた小型DCモータにより行う.この方法による超音波メスを試作し,メス先端での振動状態を評価すると共に,鶏肉を用いた実験により,湾曲時でも切開,止血が可能であることを示した.
2.超音波メスの接触状態の検出 超音波メス先端が組織ととのような接触状態にあるかを術者に提示することは,術者の操作性改善や自動化の観点から,重要な課題である.しかし,超音波振動下でメス先端に歪ゲージなどのセンサを取り付けることは,困難である.そこで,振動子の電気インピーダンスを計測することにより,メス先端での接触状態を検出する方法を考案した.メス先端の接触状態が変化すれば,メスの機械インピーダンスが変化し,これにより振動子の電気インピーダンスが変化するというものである.この方法によれば,接触の有無を検出できることを実験により確認すると共に,押し付け圧により電気インピーダンスが変化することも確認できた.
3.切開・止血操作の自動化 上記2つの技術を統合することにより,内視鏡下手術における切開・止血操作の自動化を実現するシステムの構築を目指した.医師が指し示した切開部位を,立体視により3次元座標として取り込み,目標の切開軌道に従って,ロボットアームにより超音波メス先端を制御するという方法である.ステレオカメラシステム,GUIによるヒューマンインターフェース,ロボットアームを制御系を構築することができたが,それらの統合化による切開・止血操作の自動化には至らなかった.
4.超音波メスによる発熱・神経損傷の問題点 内視鏡下手術は,腹部手術はもとより、乳腺切除、甲状腺切除にも応用されるようになり,きわめて狭い空間での操作を必要となってきた.これに伴い,超音波駆動メスの発生する熱が神経障害を引き起こす可能性が指摘され,実験により,超音波メスの発生する熱の測定を行った.その結果,3mm以上メスを神経に近づけると神経損傷にいたることが裏付けられた.これにより,メスの能動湾曲化による操作性の改善の必要性が明確となった.

  • Research Products

    (6 results)

All Other

All Publications (6 results)

  • [Publications] 若子倫菜: "内視鏡下外科手術用超音波駆動メスの湾曲化 第2報 基本構想と振動状態の評価"第19回日本ロボット学会学術講演会. 955-956 (2001)

  • [Publications] 若子倫菜: "内視鏡下手術のための能動湾曲超音波メスの開発"日本機械学会ロボティックス・メカトロニクス講演会予稿集. (発表予定). (2002)

  • [Publications] Rina Wakako: "Development of Ultrasonically Activated Bending Scalpel for Endoscopic Surgery"2002 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems. (発表予定). (2002)

  • [Publications] 大脇哲洋: "甲状腺手術における超音波凝固切開装置の問題点とその対策"医科器械学. 70巻10号. 449-450 (2000)

  • [Publications] 大脇哲洋: "手術室内の粉塵の分布と減少対策"医科器械学. 71巻. 105-106 (2001)

  • [Publications] Tetsuhiro Owaki: "The Ultrasonic Coagulating and Cutting System Injures Nerve Function"Endoscopy. (In press). (2002)

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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