SMESのための機械式永久電流スイッチの開発

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12555078
• Research Institution: Kyushu University
• Principal Investigator: 末廣 純也 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (70206382)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 堤 克哉 九州電力, 総合研究所, 主席研究員 ; 今坂 公宣 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (40264072) ; 原 雅則 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (30039127)
• Keywords: 機械式PCS / クエンチ / SMES / 限流器 / 高温超伝導体

Research Abstract

今年度は、パルス電流通電時の機械式PCSのクエンチ特性を調べると共に、機械式PCSと組み合わせて使用する超伝導限流器を試作した。更に、バルク高温超伝導体を用いた機械式PCSを試作し予備実験を行った。
以下に得られた主な結果を記す。
1.コンデンサ放電によって得られる大パルス電流を用い、機械式PCSの動作電流の上限を調べた。その結果、直流換算で約1kAの動作電流をPCS単体で実現できることがわかった。
2.実規模SMESへの応用を想定した場合、上記電流容量は十分なものとは考えられないため、他の限流素子と組み合わせて使用する必要性があると考えられる。そこで超伝導限流器を試作し、その限流特性を実験的に調べた。
3.試作した超伝導限流器は無誘導巻ソレノイド型で、巻線長100mにおいて開放動作時の最大抵抗約100Ω、抵抗上昇率10^8Ω/sを達成した。
4.限流器の長尺化により限流動作電流が低下することが実験的に確認された。この問題を解決する手段として限流スイッチの並列接続が有効であることを実験により示した。
5.液体窒素冷却したバルク高温超伝導体を用いて機械式PCSを試作し、通電試験を行った。これまでのところ、接触抵抗を十分に低下させることはできておらず、永久電流モードの確認には至っていない。

Research Products

• [Publications] 小島満,西祐哉,今坂公宣,末廣純也,原雅則: "超伝導オープニングスイッチの動作電流値向上についての基礎実験"電気学会研究会資料. ED-01-30. 71-76 (2001)