2001 Fiscal Year Annual Research Report
波長とタイミングを集中管理する光クロスコネクトノードスイッチの試作
Project/Area Number |
12555106
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
多久島 裕一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (10272585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 一弘 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (00292897)
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Keywords | 光ネットワーク / 光スイッチ / 非線形光学 / 光ソリトン / 分散測定 / スーパーコンティニューム / 多波長光源 / 光クロスコネクト |
Research Abstract |
本年度は、提案しているアーキテクチャの基本となる光クロスコネクトスイッチの試作と、これらを用いたreconfigurable networkで問題となる伝送監視技術の開発を行い、将来の全光ネットワークを実現する上での設計指針を得て、研究を総括した。 光クロスコネクトスイッチの試作・性能評価:まず、光クロスコネクトスイッチ部の中核をなす多波長パルス光源の作成最適化を行った。まず、新たに開発した光マイクロ波発振器からの超低位相雑音信号を用いて能動モード半導体レーザを駆動することにより、時間ジッタの小さい超短光パルス列を発生させ、最適化された光ファイバ増幅器によって構成されるスペクトル拡散部において光パルスのスペクトルを広げて、アレイ導波路グレーティングによって光スペクトルを切り出ことにより、所望の多波長パルス光源の実現に成功した。また、光ファイバグレーティングを用いた新しい波長選択型光クロスコネクトスイッチの提案を行い、試作および性能評価を行い、実現できるスイッチの性能予測を行った。 Reconfigurabe networkにおける伝送品質監視:提案している光クロスコネクトスィッチを用いた全光ネットワークでは経路は固定ではなく常に切り替えられており、このようなreconfigurable networkでは伝送路の特性は時々刻々と変動する。よって安定なreconfigurable networkの運用のためには、伝送路の特性の変動強い伝送方式を確立すること、および伝送路の特性を常に監視して変動分を自動等化することが必要不可欠である。 本研究では、まず伝送路の特性の変動に強い伝送方式を実現するために、伝送路の分散分布とパルスのエネルギー、時間幅を最適化することにより、伝送路の特性が変動しても安定に伝送が行えるようなシステムが構築できることを示した。これらの理論検討は、40Gbit/s伝送実験によって実際に確認され、通常の線形システムに比べて倍以上の変動耐性を得ることに成功した。 また、伝送路の分散値は経路制御や環境の変化によってダイナミックに変化するので、何らかの方法で伝送信号が受ける分散量を知る必要がある。我々は、光周波数変調法という新しい分散測定法を開発し、インサービスで遠端から分散監視を行う方法を提案した。実際に、1000kmのWDM伝送路を用いて実験を行い、伝送品質に影響を与えることなく伝送路監視を行うことに成功した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Jablonski, Y.Takushima, K.Kikuchi: "The realization of all-pass filters for third-order dispersion compensation in ultrafast optical fiber transmission systems"IEEE/OSA J. Lightwave Technol.. 19,8. 1194-1205 (2001)
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[Publications] N.S.Moon, T.Sakamoto, Y.Takushima, K.Kikuchi: "Experimental verification of Gaussian approximation model of multiple intraband crosstalk in wavelength-division multiplexed networks using recirculating fiber loop"IEEE Photonics Technol. Lett.. 13,9. 1038-1030 (2001)
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[Publications] Y.Takushima, T.Douke, K.Kikuchi: "Influence of polarization-mode dispersion on soliton interaction in dispersion-managed soliton transmission systems"IEE Electron. Lett.. 37, 13. 849-850 (2001)
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[Publications] Y.Takushima, T.Douke, X.Wang, K.Kikuchi: "Dispersion tolerance and transmission distance ofa 40 Gbit/s dispersion management soliton transmission system"IEEE/OSA J. Lightwave Technol.. 20,3(掲載予定). (2002)