2000 Fiscal Year Annual Research Report
地盤-杭-コンクリート構造物から成る全体系の地震応答解析手法の開発
Project/Area Number |
12555124
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
睦好 宏史 埼玉大学, 工学部, 教授 (60134334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ザタール ワエル 埼玉大学, 工学部, 外国人特別研究員
牧 剛史 埼玉大学, 工学部, 助手 (60292645)
前川 宏一 東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (80157122)
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Keywords | 地盤・杭 / 相互作用 / 耐震 |
Research Abstract |
本研究では,地盤-杭-構造物の動的実験ならびに仮動的実験を行い,その応答性状を明らかにするとともに,実験結果を踏まえて,構造系全体の地震応答解析手法を開発しようとするものである.本年度得られた成果は以下のようである. 1)RC杭と地盤からなる模型供試体を作製し,動的載荷実験を行った.模型供試体は,RC杭が基盤に定着しているものと仮定し,一本の円形RC杭を模した供試体を作製し,RC杭の下端をコンクリートで固定し,これを剛性の高い壁面でできた土槽に入れ,地盤定数が既知の砂を土槽の上面まで入れた.次に,地震力を想定した水平荷重を杭先端に載荷する動的正負繰り返し実験を行った.その結果,実験に用いた載荷速度(20cm/s)では,静的実験結果と大きな違いは見られなかった. 2)地盤-杭から成る構造系の地震応答解析を3次元弾塑性有限要素法により開発した.本解析プログラムは,地震力などを受ける鉄筋コンクリート構造物あるいは部材に適用するために開発されたもので,その精度は実験などにより既に確かめられている.しかし,地盤の地震応答性状あるいは地盤中における杭の動的応答性状についてはその適用性および精度は検証されておらず,ここでは,実験結果をフィードバックして,解析モデルを修正しつつ精度高いものに仕上げていった.その結果,地盤と杭の剥離現象をモデル化する必要があることが明らかとなり,これを解析プログラムに取り入れた. 来年度は開発した解析プログラムを用いて,全体系構造物の地震応答性状を数値的に求める計画である.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 牧剛史,睦好宏史,佐々木満範: "地盤中における鉄筋コンクリート杭の水平復元力に関する研究"コンクリート工学年次論文集. 22.No.3. 1435-1440 (2000)
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[Publications] 牧剛史,睦好宏史: "鉄筋コンクリート杭の水平復元力特性と変形性状に関する研究"土木学会論文集. (掲載決定).