2000 Fiscal Year Annual Research Report
衛星画像を用いた湖沼のアオコおよび水温モニタリングシステムの開発
Project/Area Number |
12555146
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐渡 公明 北見工業大学, 工学部, 教授 (90003201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 隆志 北見工業大学, 工学部, 助手 (60101523)
目黒 春彦 (株)北開水工コンサルタント, 網走支店, 研究職(研究開発担当)
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Keywords | NOAA / AVHRRデータ / OrbView2 / SeaWiFSデータ / アオコ / クロロフイルa濃度 / 青潮 / 湖沼水温 / MCSST / 分光反射率 |
Research Abstract |
平成12年度1年間で得られた研究実績は、次の通りである。 1.NOAAデータによる網走湖の水温モニタリング NOAA/AVHRRデータのうち、バンド2,3,4,5の輝度値を用いたMCSST(多チャンネル海面温度)計算プログラムを正常に実行することができた。次に、湖沼水温の数値解析に必要な境界条件として、MCSSTによる推定温度をもとに日周期を持つフーリエ級数で表した水面温度を考えているが、このアルゴリズムを完成させた。 平成13年度は、NOAA衛星との同期水温観測値を初期条件とし、上述の境界条件のもとに水温の数値解析を行い、同期観測時〜NOAA衛星受信時までの水温分布を予測する。 2.NOAA,OrbView2データによる網走湖のアオコモニタリング NOAA/AVHRRデータと全天日射量から網走湖のクロロフイルa濃度を予測するために、1997〜1999年の32日間にわたる現地観測データより、次の6本の回帰直線式を導いた。 1)NOAA/AVHRRバンド1の10ビットデータからクロロフイルaの吸収帯660-680nmと蛍光放射帯690-710nmの水面上向分光放射輝度を求める3本の回帰直線式、2)本学寒地気象観測露場で観測された全天日射量(波長範囲300ー2800nm)から吸収帯と蛍光放射帯の水面下向分光放射輝度を求める2本の回帰直線式、3)蛍光放射帯と吸収帯における分光反射率の差からクロロフイルa濃度を求める回帰直線式。 以上6本の回帰直線式を用いて、2000年7月27,31日,8月17日の3日間について、クロロフイルa濃度を予測した結果、実測値と予測値の絶対誤差のroot mean squareが3.5μg/lであった。 平成13年度は、放射観測の改良、大気補正の導入により1)の回帰直線の信頼度を高める予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 杉山一郎: "河川水温1次元解析の非線形解と線形解"土木学会北海道支部論文報告集. 第57号. 438-441 (2001)
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[Publications] 吉川泰弘: "ベンチュリー管式吸込管による湖沼塩淡境界層水深の低下に関する基礎的研究"土木学会北海道支部論文報告集. 第57号. 442-443 (2001)
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[Publications] 吉川泰弘: "NOAAおよび全天日射量データを用いた網走湖のクロロフイルa濃度推定"日本写真測量学会北海道支部第19回学術講演会. 第19回. 6-7 (2001)
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[Publications] 佐渡公明: "河川水温の非線形解析"水工学論文集. 第45巻. 991-995 (2001)