2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12555152
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
上田 孝行 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (20232754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森杉 壽芳 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80026161)
小池 淳司 鳥取大学, 工学部, 助教授 (60262747)
宮城 俊彦 岐阜大学, 地域科学部, 教授 (20092968)
武藤 慎一 岐阜大学, 工学部, 助手 (90313907)
大野 栄治 名城大学, 都市情報学部, 助教授 (50175246)
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Keywords | 社会資本整備 / 経済評価 / 都市モデル / 立地均衡モデル / 交通均衡モデル / データベース / 岐阜都市圏 / 産業連関表 |
Research Abstract |
都市圏レベルでの社会資本整備関連施策を定量的に評価するための実用的ツールへのニーズは非常に大きい.本研究はそのニーズに応えるため,個別に開発されてきた定量的評価手法を体系的に組み合わせ,それを実用的ツールとして発展させることを目的として,12年度と13年度の2ケ年にわたって取り組んだ. 12年度は以下の2点について重点的に取り組んだ.第一は,本研究で開発するシステムに登載する各種都市モデルの基本構造を整理して,相互の関連性と各モデルが対象とする都市政策について体系化を行った.第二は,各分担者および協力者が個別に整備してきたデータの共同利用するためのシステムと新たに整備すべきデータの調査・作成方法について検討した. 各種モデルと政策の体系化は,モデルを立地均衡モデルと交通均衡モデルを主軸とし,それらの連動システムを基本とした.上位に都市圏応用一般均衡モデルを作成し,下位にはヘドニックモデル,仮想市場法モデル,知識工学的行動モデルおよび交通シミュレーションモデルを作成した.都市幹線交通整備等は均衡モデルのレベルでの手法で,また,局所的な影響は他のモデルで評価を試みた.データ整備については,購入した地理情報システムの基本骨格に各分担者が蓄積しているデータを格納する手順とデータ形式について検討した.格納できるデータセットから順次格納を進め,来年度前半までに主要部を完了する予定とした.新たに整備するデータとして,岐阜都市圏の産業連関表を作成するものとした. 13年度は産業連関表を完成させ,それに基づく応用一般均衡モデルを開発して適用を試みた.また,均衡モデルによる評価を多様な政策評価に適用するとともに,それ以下のレベルついては,交通シミュレーションやヘドニック法を岐阜都市圏内の実際の施策に適用して,手法の有効性を確認した.12年度から整備を進めているデータベースについては,共有化を進めながら,同時に記述的な統計解析よって都市圏の特徴を抽出する作業も進め,今後の手法やシステムの開発に向けての基礎的資料として活用できる方向を目指している.
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[Publications] 小池 淳司, 上田 孝行, 佐藤徹治: "交通整備効果計測における発生分析から帰着分析への近似-利用者便益から便益帰着構成表の作成-"第24回 土木計画学研究発表会講演集. (CD-ROM).
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[Publications] 高木 朗義, 武藤 慎一, 濱平 涼子: "地域間リスク配分を考慮した渇水調整ルートの実証的分析"第24回 土木計画学研究発表会講演集. (CD-ROM).
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[Publications] 小池 淳司, 上田 孝行, 伊藤 克彦: "社会資本ストック整備効果計測に関する研究-生産関数アプローチと応用一投均衡分析による理論的・実証的比較-"第24回 土木計画学研究発表会講演集. (CD-ROM).
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[Publications] 宮城 俊彦: "Link Based Travel Time Functions for Dynamic Traffic Assignment Models"第24回 土木計画学研究発表会講演集. (CD-ROM).
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[Publications] 石川 良文, 小池 淳司, 上田 孝行: "Non-Survey手法による都市圏産業連関表の作成"土木学会第56回年次学術講演会講演概要集. (CD-ROM).
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[Publications] 北村 崇, 森杉 壽義, 林山 泰久: "人口内生化モデルにおける地球温暖化の経済的影響分析"第24回 土木計画学研究発表会講演集. (CD-ROM).