2000 Fiscal Year Annual Research Report
逆ミセルによる均一粒径金属超徴粒子の調整と二次元自己組織体の創製
Project/Area Number |
12555213
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
足立 基齊 京都大学, エネルギー理工学研究所, 講師 (50027140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 保雄 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助手 (10093246)
鈴木 清 福井大学, 工学部, 助手 (30283162)
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Keywords | 逆ミセル / 金属超微粒子 / 均一粒径 / 二次元自己組織体 / ジオレイル燐酸 / ヒドラジン / ニッケル / LB膜 |
Research Abstract |
交付申請書の各項について報告する。 1)均一粒径金属ナノ粒子の調整 ニッケルを対象に、ジオレイル燐酸のニッケル塩を次の方法で作成した。ジオレイル燐酸(DOLPA)50gを100mlの酢酸エチルに溶解し、モル比で[DOLPA]/[NiCl_2]=2となるようにNiCl_2水溶液を加え、激しく撹拌して反応させ、0.1M NaOH水溶液で滴定してpH8としてNi(DOLP)_2を沈殿させ、濾過して分離した。その沈殿にHCl水溶液を加えpH3.4とした後、それを蒸留水で洗浄し40℃で1〜2日乾燥した。その後、真空で約5日乾燥して水分を除去しNi(DOLP)_2を得た。Ni(DOLP)_2であることは、アルゴンプラズマ発光分析で、Ni:P=1:2であることにより確認した。 Ni(DOLP)_2をシクロヘキサンに溶解し、24%ヒドラジン水溶液を加えて逆ミセルを発生させると共に、Niを還元して金属ニッケル超微粒子を発生させた。金属超微粒子であることはTEMおよび電子線回折で確認した。また、紫外可視分光測定でも、還元前には存在しなかった550〜580nm付近のピークが出現した。粒子径は、SAXSおよびTEM像共に2〜3nmであることをしめしたが、粒子を被っているDOLPAを完全に除けていないため、粒子に凝集がみられ、また、鮮明なTEM像も得るには至っていない。今後、この点の改善が急務である。また、銀、銅などの他の金属についても検討中である。 2)金属ナノ粒子二次元自己組織体の形成 LB膜作成装置、別注のナノ粒子配列解析システム、QCM吸着測定装置の整備・調整を完了しつつあり、今後、本格的な実験を開始する段階にある。
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