2003 Fiscal Year Annual Research Report
フォトリフラクティブ特性を有する有機分子含有低融点ガラス材料の開発
Project/Area Number |
12555249
|
Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高橋 雅英 京都大学, 化学研究所, 助教授 (20288559)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 裕己 旭硝子株式会社, 中央研究所, 主席研究員
|
Keywords | フォトリフラクティブ / 低融点ガラス / 光導波回路 / レーザ微細加工 / 仮想温度 / 希土類イオン / グレーティング / 有機無機ハイブリッド |
Research Abstract |
本研究では、低融点ガラスの利点を十分に活用し、レーザ照射によるデバイスの作製に取り組んだ。希土類イオンの非輻射緩和により発生する熱によりガラスを局所溶融し屈折率変化を誘起することを目指した。酸塩基反応法により作製したガラスは極めて低い融点を持ち、十分な量の希土類イオンをドープすることが可能なので、比較的低パワーにより加工が出来ると考えられる。この溶融された部分は、レーザ照射を止めると熱の供給が絶たれ周りに熱を奪われることにより急冷される。この過程において、仮想温度(fictive temperature)が異なることにより屈折率変化部を誘起することが出来ると考えられる。レーザスキャンによる、導波路や回折格子の作製の可能性についても検討した。レーザをスキャンすることにより線状の屈折率変化部を誘起することに成功した。また、回折格子は長焦点の対物レンズを用いてレーザをスキャンすることなく数百μmの線を10本200μm間隔で誘起することにより作製した。さらに、本手法により得られる屈折率変化は負の屈折率変化であるので、誘起構造で囲まれた部位を作製することにより導波路構造が得られることになる。実際、上下左右100μm間隔で20分間照射することにより導波路の作製に成功した。現実の光学素子への応用を考えた場合、さらなる微少化が求められる。そこで、20倍対物レンズ(f=2、NA=0.4)を用いてより小さな屈折率変化を誘起した。顕微鏡により観察したところ10μm程度の大きさであった。この時に要したレーザの強度は10mWであった。より小さなNAを持つ対物レンズを用いることで、弱いレーザパワーを用いてより微細な領域の屈折率変化を誘起することが可能である。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Niida, H, Takahashi, M, Uchino, T, Yoko, T: "Preparation of organic-inorganic hybrid precursors O=P(OSiMe_3)_x(OH)_<3-x> for low-melting glasses"J.Ceram.Soc.Jpn.. 111(3). 171-175 (2003)
-
[Publications] Takahashi, M, Niida, H, Tokuda, Y Yoko, T: "Organic-inorganic hybrid phosphite low-melting glasses for photonics application"J.Non-Cryst.Solids. 326-327. 524-528 (2003)
-
[Publications] Niida, H, Takahashi, M, Uchino, T, Yoko, T: "Preparation and structure of organic-inorganic hybrid low-melting phosphite glasses from phosphonic acid H_3PO_3"J.Mater.Res. 18(5). 1081-1086 (2003)
-
[Publications] Tokuda Y., Saito M., Takahashi M., Yamada K., Watanabe W., Itoh K., Yoko T.: "Waveguide formation in niobium tellurite glasses by pico-and femtosecond laser pulses"J.Non-Cryst.Solids. 326-327. 472-475 (2003)
-
[Publications] Takahashi, M., Sakoh, A., Ichii, K., Tokuda, T., Yoko, T., Nishii, J.: "Photosensitive GeO_2-SiO_2 films for ultraviolet laser writing of channel waveguides and Bragg gratings"Appl.Opt.. 42(42). 4594-4598 (2003)
-
[Publications] Sakoh, A., Takkahashi, M., Yoko, T., Nishii, J., Nishiyama H., Miyamoto, I.: "Photochemical process of divalent germanium responsible for photorefractive index change in GeO_2-SiO_2 glasses"Optics Express. 11(21). 2679-2688 (2003)