2002 Fiscal Year Annual Research Report
磁気共鳴画像診断のための生体環境応答性高分子造影剤の設計
Project/Area Number |
12555258
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 厚 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (40190566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 直人 日本シェーリング株式会社, 研究開発本部・基盤研究部, 部長(研究職)
赤池 敏宏 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (30101207)
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Keywords | ガドリヌウムイオン / ポリカチオン / ポリアニオン / 核磁気共鳴画像診断 / 高分子電解執複合体 / pH応答性 / コアセルベーション / 造影剤 |
Research Abstract |
核磁気共鳴画像診断(MRI)法は、非侵襲的な診断法として、ますます診断法としての有益性を増している。特にMR1法による腫瘍性疾患の診断には、多くの期待が寄せられている。昨年度までに、MRI法の機能診断能を向上することを目的とし、疾患部位の生理的状況に応答し、画像強調能が制御される造影剤を新規に開発した。特に、疾病部位の水素イオン濃度や酸性多糖のような酸性マトリックス量に応答し、MRI強調能をOn-Offしうる新規の生体内微小環境応答性造影剤の研究・開発を行った。本年度は、担ガンマウスを利用したインビボ実験により、個体レベルでの造影剤機能の評価を行った。その結果、ガドリニウムイオンを担持するポリアニオン性高分子と弱塩基性高分子カチオンからなるポリイオン複合体型造影剤は、主要部位で造影シグナルが増強することが、ガン部位および正常部位への直接投与によって確認された。さらに、血中投与においても、ガン部位でのシグナルが増強され、腫瘍特異的な造影に有効であることが示唆された。一方で、造影剤の毒性の低減、および複合体サイズの最適化が今後改善すべき課題として残った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Mikawa, T.Yokawa, N.Miwa, B.Brautigam, T.Akaike, A.Maruyama: "An intelligent MRI contrast agent for tumor sensing"Academic Radiology. 9. S109-S111 (2002)
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[Publications] A.Maruyama: "Supramolecular design for biological applications ed., N.Yui"CRC Press LLC. 65-82 (2002)