2000 Fiscal Year Annual Research Report
無辛味トウガラシ由来カプサイシン類縁体の生理機能の解明と新規機能素材としての応用
Project/Area Number |
12556019
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伏木 亨 京都大学, 農学研究科, 教授 (20135544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋爪 秀一 森永製果(株), 研究所, 研究室長
渡邊 達夫 静岡県立大学, 食品栄養学部, 助教授 (10210915)
矢澤 進 京都大学, 農学研究科, 教授 (90026550)
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Keywords | トウガラシ / カプサイシン / カプシエート / 抗肥満 |
Research Abstract |
辛味のないトウガラシCH19甘から見いだされた、カプサイシン類縁体のカプシエートについて、そのエネルギー代謝に与える影響と脂肪蓄積抑制効果について検討した。カプシエートを化学合成し、2週間および、4週間マウスに投与したところ、カプサイシンとほぼ同様の程度に、体脂肪蓄積を抑制した。脂肪組織以外の臓器には特に顕著な差は見られず、カプシエートは特異的に体脂肪の蓄積を抑制することが示された。カプシエートをマウスに投与して呼気ガスを分析したところ、酸素消費量の増加、脂肪燃焼の増加が観察された。また、4週間カプシエートを投与したマウスでは、1日絶食させても酸素消費量や脂肪燃焼が高進していることから、カプシエートの長期投与は、基礎代謝などを高め、エネルギー消費の増加した代謝状態を形成するものであることが示唆された。 また、カプシエートをマウスに投与し2時間後に遊泳させたところ、カプサイシンを投与した過去の実験と同様に、限界までの遊泳時間が有意に延長した。このことは、カプシエートが、カプサイシン同様に動物の脂肪代謝を活性化していることを支持するものである。カプシエートを産生するCH19甘に関して、カプシエート含量の高い品種を育種によって得ている。今後、さらに育種を試み、安定した株を取得する。 カプシエートは急性毒性や変異原性が無いことが確認された。現在、安全な食材としての一層の確認を進めている。
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