2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12556030
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山内 晧平 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (10109514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 猛 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (00261339)
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Keywords | セルトリ細胞 / 精巣器官培養 / 再集合共存培養 / FS1-1 / FSHレセプター / 11-ケトテストステロン / 精子形成 |
Research Abstract |
生殖細胞とセルトリ細胞の共存培養技術を確立するために、様々な培養条件を検討した。その結果、セルトリ細胞が機能的であるためには、同細胞が三次元構造を取ることが必要であることが明らかとなった。セルトリ細胞の三次元構造を最も簡便に保つ方法は、以前私たちの研究グループが開発した生殖細胞とセルトリ細胞の再集合共存培養法であると判断された。本方法を使用し、精原幹細胞を精子形成誘起ステロイド:11-ケトテストステロンを添加した培養液で培養したところ、精子形成が惹起され、培養30日後には培養皿に変態した精子が認められた。 ウナギの精巣器官培養を用いて、精子を大量に得る技術の確立を試みた。私たちがこれまでにクローニングを試みてきた30種類の精子形成関連因子(eSRS)のうち、精子形成誘起ステロイド:11-ケトテストステロンの刺激により、精巣での発現が誘導されるeSRS30/濾胞刺激ホルモン(FSH)レセプターに着目し、同レセプターのリガンドであるFSHと精子形成制御の関係を解析した。その結果、FSHは、単独で培養液に添加した場合、生殖細胞の発達には何も影響を与えなかったが、11-ケトテストステロンとともに添加した場合、11-ケトテストステロンによる精原細胞の増殖を有意に促進することが明らかとなった。以上より、試験管内で精子形成を誘導する際、11-ケトテストステロンと同時にFSHを培養液に添加することにより効率よく精子形成を誘導できるものと考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] N.Ando: "A method for estimating the number of mitotic divisions in fish testis"Fisheries Science. 66. 299-303 (2000)
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[Publications] N.Kudo: "Expression and localization of eel testicular ZP-homologues in female Japanese eel (Anguilla Japonica)"Zoological Science. 17. 1297-1302 (2000)
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[Publications] 日本動物細胞工学会(編集): "動物細胞工学ハンドブック"朝倉書店. 342 (2000)