2002 Fiscal Year Annual Research Report
測定が簡単でシンプルな装置構造をもつ原位置透水試験法の開発
Project/Area Number |
12556036
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Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森井 俊廣 新潟大学, 農学部, 助教授 (30231640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粟生田 忠雄 新潟大学, 農学部, 助手 (10282998)
竹下 祐二 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (90188178)
井上 光弘 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (90032309)
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Keywords | 原位置試験法 / 定水位浸潤計 / 現場飽和逸水係数 / プレッシャーインフィルトロメータ法 / ウェルパーミアメータ法 / 土の不飽和水分特性 / 土砂堆積地盤 |
Research Abstract |
ほ場の水管理や山腹斜面の降雨浸透予測,締固め土の品質管理,あるいは土壌中の汚染物質の移動予測などに際し,土の透水性を原位置で測定することが重要となる。これまで,Guelph大学の研究グループにより考案されたプレッシャーインフィルトロメータ(GPI)法およびウェルパーミアメータ(GWP)法をベースとして,測定が簡単で、装置構造.もシンプルな地盤の原位置透水試験システムについて検討を進めてきた。いずれも,定水位条件で生じる地盤への定常浸潤量を測定して現場飽和透水係数を推定するもので,GPI法は地盤の平面的な透水係数分布,GWP法は深さ方向の透水係数の分布を効率的に測定することができる。特にGPI法では,限られた時間内で比較的多くの測定値が得られるため,地盤のもつ透水性の統計的な性質を評価することができ,原位置試験法としての優れた特徴を有する。 本年度の研究では,GPI法,GWP法がもつ原位置試験法としてのシンプルさを損なわない形で,これらの試験方法とシステムを拡張し,地盤土の不飽和水分特性を推定するための原位置試験法への展開を図った。具体的には,GPI法における浸潤量の測定に加えて,地盤内の水分量の変化もモニターし,これらの時間測定量を数値計算法を用いて分析することにより,現場飽和透水係数と同時に不飽和水分特性パラメータを測定できるようにした。水分量の計測には,セータブローブとプロファイルプローブを用いた。後者については,瞬時水分法への利用を検討するため,内部排水法にもとづくほ場試験を実施した。さらに,GWP法と組み合わせた室内土槽実験を行い,GPI法と同様の拡張展開の可能性を探った。一方,GPI法とGWP法の試験データの蓄積をはかるため,礫混じりめ土砂堆積地盤で一連の現地調査試験を進めた。調査結果ならびにその理論分析と室内確認実験にもとづき,地盤の透水性を包括的に調べる原位置試験システムを提案し,従来困難とされてきた土砂堆積地盤の透水係数を合理的に決定できるようにした。
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Research Products
(18 results)
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[Publications] 竹下祐二, 八木一雄, 森井俊広, 井上光弘: "原位置透水試験による砂質土地盤の不飽和浸透特性値の測定法"地下水学会誌. 44(1). 21-33 (2002)
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[Publications] Takeshita, Y., Morii, T.: "Field measurement of unsaturated soil hydraulic properties using constant head permeability test"Proceedings of the Third International Conference on Unsaturated Soils. 417-423 (2002)
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[Publications] Morii, T., Takeshita, Y., Inoue, M.: "In-situ measurement and evaluation of soil permeability in sand sediment"Proceedings of the Second Asian Conference on Unsaturated Soils. (in print). (2002)
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[Publications] Morii, T., Takeshita, Y., Inoue, M.: "Practical determination of soil permeability of sand sediment that includes gravel and cobbles"Proceedings of the International Conference on Problematic Soils. (In print). (2003)
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[Publications] Morii, T.: "Determination of hydraulic conductivity of sand sediment soil taking an inclusion of gravel and cobbles in to account"Bulletin of Faculty of Agriculture, Niigata University. 55(2)(In print). (2003)
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[Publications] 井上光弘, 木原康孝, 森井俊広: "プロファイルプローブを用いた水分移動特性値の原位置測定"平成14年度農業土木学会大会講演会講演要旨集. 38-39 (2002)
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[Publications] 森井俊広, 井上光弘, 竹下祐二: "定水頭浸潤計による現場飽和透水係数の原位置測定"平成14年度農業土木学会大会講演会講演要旨集. 42-43 (2002)
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[Publications] 森井俊広: "礫率を考慮した土砂堆積地盤の透水係数の評価"平成14年度農業土木学会大会講演会講演要旨集. 220-221 (2002)
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[Publications] 関 勝寿, 溝口 勝, 西村拓, 井上光弘: "コーンパーミアメータを用いた原位置透水試験"平成14年度農業土木学会大会講演会講演要旨集. 40-41 (2002)
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[Publications] 西村 拓, 井上光弘, 溝口勝: "ディスクパーミアメータを用いた原位置透水試験"平成14年度農業土木学会大会講演会講演要旨集. 44-45 (2002)
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[Publications] 粟生田忠雄: "不飽和土壌における液相リング水の応力伝達特性についての考察"第59回農業土木学会京都支部研究発表会講演要旨集. 134-135 (2002)
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[Publications] 森井俊広: "原位置浸潤試験による地盤深部の飽和・不飽和水分特性の測定"第59回農業土木学会京都支部研究発表会講演要旨集. 136-137 (2002)
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[Publications] 森井俊広, 磯杏奈, 高村まり恵, 井上光弘: "土の飽和・不飽和水分特性の原位置試験法に関する基礎実験"第59回農業土木学会京都支部研究発表会講演要旨集. 138-139 (2002)
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[Publications] 井上光弘: "プロファイルプローブによる土壌水分測定とその応用"第57回農業土木学会中国四国支部講演会講演要旨. 113-114 (2002)
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[Publications] 粟生田忠雄: "Film stageの多孔質体内における間隙水の不連続な運動について"第44回土壌物理学会シンポジウム講演要旨集. 66-67 (2002)
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[Publications] 粟生田忠雄: "間隙レベルの土壌物理現象-film stageにおける問隙水の存在様式と動態-"第41回農業土木学会土壌物理研究部会研究集会要旨集. 21-29 (2002)
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[Publications] Aoda, T., Honma, H.: "Phase transition of water in film stage of unsaturated soils"Proceedings of the Second Asian Conference on Unsaturated Soils. (In print). (2003)
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[Publications] J.Simunek, M.Th van Genuchten, Diederik Jacques, Jan.W.Hopmans, Mitsuhiro Inoue, Markus Flury: "Solute Transport During Variably Saturated Flow Inverse Methods in 'Methods of Soil Analysis' edited by J. H. Dane and G. C. Topp"Soil Science Society of America. (2002)