2000 Fiscal Year Annual Research Report
EGFP遺伝子を指標とした牛の核移植による乳汁からの人血液凝固因子の作出
Project/Area Number |
12556057
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
鈴木 達行 山口大学, 農学部, 教授 (00216409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
音井 威重 山口大学, 農学部, 助教授 (30311814)
藤原 昇 九州大学, 農学部, 教授 (60150512)
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Keywords | 牛初期胚 / 遺伝子導入 / EGFP遺伝子 / 蛍光発現 / ブラストメアー / 体細胞 / リポゾーム / クローン |
Research Abstract |
オワンクラゲ蛍光遺伝子(EGFP)を牛初期胚の前核に導入した研究では、注入した2.9%が遺伝子導入に成功したが、その大部分がモザイク状の蛍光発現であった。そして胚全体に遺伝子の発現がみられたのは僅か1%にしかすぎなかった。次の研究としてEGFP遺伝子の1.6、4.8、8.0ng/μlを牛初期胚の前核に注入して遺伝子の発現率を調べた。その結果4.8、と8.0ng/μlを注入した胚では1.6ng/μlを注入した胚に比べてEGFP遺伝子の発現率は向上したが、胚盤胞への発育率が有意(P<0.05)に低下した。そこで4.8ng/μlのEGFP遺伝子を導入した初期胚のうち、16〜32細胞期に到達し蛍光発現に成功した胚のブラストメアーを核として、除核したレシピエント卵子と電気的に融合してクローン胚を構築した。その結果13/25(54%)が総てのブラストメアーに蛍光発現を示す桑実胚へ発育したが、胚盤胞への発育が得られなかった。この成果は国際誌Reprod.Fertil.Dev.へ投稿中である。その後牛胎子の皮膚細胞や猫の皮膚細胞へリポゾームを用いてEGFP遺伝子の導入に成功した。そして、これを核としたクローン胚の構築を行っている。これらの成果については第3回世界ヤク学会並びに第28回世界牛病学会の招待講演で紹介した。
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Research Products
(1 results)