2000 Fiscal Year Annual Research Report
In Situ PCR法を用いた中枢神経ネットワーク可視化システムの開発
Project/Area Number |
12557006
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
中島 敏博 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教授 (30128136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 茂通 和研薬株式会社, RD部門, 次長(研究職)
宮田 清司 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助手 (30243124)
清原 壽一 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (50071874)
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Keywords | In Situ PCR / 細胞内色素注入 / ルシファーイエロー / ブレインスライス / パッチクランプ |
Research Abstract |
本研究は、ブレインスライス標本でパッチクランプ法や細胞内記録法を用いて電気活動を記録したニューロンに色素を注入し同定し、検出感度が非常に高いIn Situ PCR法により、スライス標本のニューロンやグリア細胞が含有する特定のmRNAを検出し、顕微鏡標本として可視化するシステムの開発を目指すものである。 本年度は先ず、ニューロン同定色素の選定を行った。パッチクランプ法にて電気生理学的記録終了後、ニューロビオチンを注入した。スライス標本を4%パラホルムアルデヒドで固定し、厚さ5μのパラフィン切片を作成し、ABC法によりビオチンを発色させ同定した。その後、エタノールにより脱色を行い、オキシトシン(OXT)一次抗体(x1000)を4℃で48時間反応させ、洗浄後、二次抗体を4時間反応させた。この切片にPAP法を用い、DAB染色液により発色させた。以上の操作により得られたビオチン発色とDAB発色の写真を比較検討することにより、記録細胞をOXT含有ニューロンであると判定した。以上の研究遂行中、二つの問題点が洗い出された。一つはABC法による染色の色とDABの発色が非常に似通っており、脱色が不十分であると区別しにくい点であり、第二点は、脱色による切片組織のダメージが激しい点である。そこで、細胞同定色素をニューロビオチンに変え、ルシファーイエローを用いることとした。この色素は蛍光を発するので脱色しなくともDABと二重染色が可能である。 細胞同定にルシファーイエローを用いる際の不安点は、この色素がPCRの温度サイクルにさらされた後、十分発色するか否かである。そこで、In Situ PCR法が比較的確立しているラット肝細胞にルシファーイエローを注入し、非特異的なPCR増幅を行い、この色素がPCR法に使用できることを確立した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] J.Ichikawa: "Developmental changes in capacitative Ca^<2+> entry in mouse mammary epithlial cells"Cell.Biochem.Funct.. 18. 147-150 (2000)
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[Publications] J.Ichikawa: "EGF enhances Ca^<2+> mobilization and capacitative Ca^<2+> entry in mouse mammary epithelial cells."Cell.Biochem.Funct.. 18. 215-225 (2000)
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[Publications] W.Matsunaga: "LPS-induced Fos expression in oxytocin and vasopressin neurons of the rat hypothalamus."Brain Res.. 858. 9-18 (2000)
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[Publications] 中島敏博: "脳と体温"共立出版. 212 (2000)