2000 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノムアレイを利用した癌の悪性度自動診断システムの開発
Project/Area Number |
12557019
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
佐々木 功典 山口大学, 医学部, 教授 (80116722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小賀 厚徳 山口大学, 医学部, 助手 (90243633)
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Keywords | DNA / ゲノム / マイクロアレイ / 染色体 / BAC / がん / CGH / がん遺伝子 |
Research Abstract |
1.DNAマイクロアレイ作製のためのDNA調整 (1)染色体バンド特異DNA ヒト染色体バンドに一致させてDNAを調整:ヒト染色体バンドのうちテロメアを除いたバンドに一致して、約230種のDNAを増幅させて、バンド特異DNAの調整した。染色体バンドをmicrodissectionにより、切り出し、二段階のPCRによってマイクロアレイを作製するに十分量のDNAを得た。 (2)BACライブラリーからがんの予後に関係していると考えられる領域のcontig作製 2個所のがんの予後に関係していると考えられる(comparative genomic hybridization-CGHと患者予後追跡から得られた信頼性の高い我々自身の情報)染色体部位に対応する領域にBACライブラリーからクローニングしてcontigを作製した。クローン数は両者で1000を越えている。 現在、これらのDNAを用いてマイクロアレイを安定して作製する方法を検討中である。 2.DNAマイクロアレイを利用したがん遺伝子増幅の解析 小規模のDNAマイクロアレイにおいてヒト肝細胞がん20例、ヒト食道扁平上皮がん20例の解析を行った。肝細胞がんでは、検索した57種類のがん遺伝子のどれも密接には関係するとは考えられなかった。一方、食道がんでは、CCND1,FGF3/FGF4,EMS1,SAS,ERBB2,PDGFRA,MYC,BCL2といった遺伝子の増幅が認められた。これらは、CGH解析の結果と一致するが、マイクロアレイの感度がそれより高いことが実証させれた。これらの結果は、既に論文として欧文学術誌に投稿中である。
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[Publications] Tada K.: "Gains of 8q23-qter and 20q and loss of 11q22-qter in esophageal squamous cell carcinoma associated with lymph node metastasis."Cancer. 88. 268-273 (2000)
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[Publications] Tada K.: "Cytogenetic analysis of esophageal squamous cell carcinoma cell lines by comparative genomic hybridization : Relationship of cytogenetic aberrationsto in vitro cell growth."Cancer Genetic & Cytogenetics. 117. 108-112 (2000)
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[Publications] Okafuji M.: "The relationship of genetic aberrations detected by comparative genomic hybridization to DNA ploidy and tumor size in human oral squamous cell carcinomas."J Oral Pathol Med. 29. 226-231 (2000)
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[Publications] Hashimoto Y.: "Relationship between cytogenetic aberrations by CGH coupled with tissue microdissection and DNA ploidy by laser scanning cytometry in head and neck squamous cell carcinoma."Cytometry. 40. 161-166 (2000)
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[Publications] 佐々木功典: "応用サイトメトリー"医学書院. 369 (2000)