2002 Fiscal Year Annual Research Report
摂食障害のスクリーニング機能ならびに発病予測機能を兼備した心理テストの開発
Project/Area Number |
12557040
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
平野 均 山口大学, 保健管理センター, 助教授 (70228807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 俊則 熊本大学, 医学部, 教授 (30146716)
久長 穣 山口大学, メディア基盤センター, 助教授 (80228725)
平田 牧三 山口大学, 保健管理センター, 教授 (10156672)
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Keywords | 摂食障害 / 心理テスト / スクリーニング / 発病予測 / SCOFF Questionnaire / 季節性感情障害 |
Research Abstract |
【目的・方法】Morganらによって作成された全5問からなる口問口答形式の摂食障害スクリーニング・テスト「SCOFF Questionnaire ; SCOFF(BMJ 319:1467-1468,1999)」の有用性、ならびに摂食障害に占める季節性感情障害(SAD)合併例の割合を検討した。対象は某大学女子在学生の一部(2565名)で、SCOFFを質問紙法により実施した。 【結果】回答学生1035名(有効回答数1031名)のうち、2問以上に「ハイ」と回答した学生169名を要精査として呼出し、SCIDによる構造化面接を行った。一次要精査に108名が応じ、62名が摂食障害ではないと診断された。二次要精査に残り46名中37名が応じDSM-IVに従って診断した結果は、月経があることを除きAN-R型の診断基準を満たす者7名(3,1)、BN-P型4名(1,0)、BN-NP型5名(1,1)、BE7名(1,4)、無茶喰い期間が6ヶ月を満たさないことを除きBEの診断基準を満たす者2名(1,0)、BE疑い1名(0,1)であった。これら障害学生のうちRosenthalのSAD診断基準を満たす学生は7名、症状が2年連続して認められなかったことを除き診断基準を満たす学生は7名であった。それぞれの実数を各病型人数の後に(SAD人数,SAD疑い人数)として示した。 【考察】要精査対象者数に占める摂食障害学生数の割合は15.4%(169名中26名)であった。一次・二次要精査非呼応者がそれぞれ61名と9名いたことから、(1)EAT-26と比較してもSCOFFは摂食障害スクリーニング・テストとして優れていることが判明した。摂食障害学生26名中14名がSADまたはSAD疑いと診断されたことから、(2)摂食障害者に対しても季節性の有無を確認すること、(3)高照度光療法などSAD治療法を積極的に導入すること、が重要と考えられた。
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[Publications] 平野 均: "健康診断自動入力システム構築の現状と問題点.:シンポジウム「IT時代の大学保健管理を考える」"CAMPUS HEALTH. 38・2. 58-61 (2002)
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[Publications] 久長 穣, 平野 均, 平田牧三: "健診データの自動入力と証明書自動発行の連携システムの開発"CAMPUS HEALTH. 38・2. 144-147 (2002)
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[Publications] 平野 均, 平田牧三, 北村俊則: "摂食障害スクリーニング・テストとしてのEating Attitude Test (EAT)-26の有用性の検討"精神科診断学. 13・1. 80-81 (2002)
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[Publications] 姫野喜久子, 平野 均, 平田牧三: "アディクション傾向の強い摂食障害の一事例"第23回全国大学メンタルヘルス研究会報告書. 78-79 (2002)
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[Publications] 平野 均, 姫野喜久子, 平田牧三: "摂食障害の治療における「父性性と嫁・姑問題」の重要性"第23回全国大学メンタルヘルス研究会報告書. 80-82 (2002)
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[Publications] 平野 均, 北村俊則, 梅本智子, 渡邊織江, 平田牧三: "摂食障害スクリーニングにおけるEAT-26およびRosenberg自尊感情尺度同時使用の有用性の検討"CAMPUS HEALTH. 39・2(印刷中). (2003)