2002 Fiscal Year Annual Research Report
オーファンリセプターによる血管リモデリング、血圧調節の分子機序解明と治療への応用
Project/Area Number |
12557064
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
堀内 正嗣 愛媛大学, 医学部, 教授 (40150338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
慎山 浩史 ウェルファイド(株), 創薬研究所・創薬第二研究部, 主任研究官
浜井 盟子 愛媛大学, 医学部, 助手 (20180929)
岩井 将 愛媛大学, 医学部, 助教授 (00184854)
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Keywords | 血管リモデリング / 心肥大 / 転写調節因子 / 遺伝子導入 / レニン / LXR / RXR / c-myc |
Research Abstract |
血管病変発症、血管リモデリングに重要な特異的転写調節因子核内オーファンリセプター、その特異的結合配列の同定は、血管病変の病態生理解明だけでなく、新規薬剤の開発、既存薬剤の新たな適応が期待される。我々は、レニンの組織発現特異性の分子機構に興味を持ち、レニン遺伝子の転写制御領域にエンハンサーとサイレンサーがオーバーラップした、新規の遺伝子配列を見いだし、CNRE(cAMP Responsive and Negative Regulatory Element)と名付けた。CNREに結合する特異的転写因子を、Yeast One Hybrid Systemを用い、マウス腎臓cDNAライブラリーよりクローニングしたところ、ヒトLXR(liver X receptor)αと91%のホモロジーを有する、mLXRαを得たが、mLXRαは、レニン及びc-myc遺伝子発現に対して、RXR(retinoid X receptor)をヘテロダイマーとして必要とせず、mLXRαはcAMPにてレニン、c-mycの転写活性を促進した。しかし、mLXRαはCRE(cAMP responsive element)とは、結合せずCREB(CRE binding protein)とは、独立して作用することが明らかとなった。マウス大腿動脈にポリエチレンチューブをカフとしてまきつける血管傷害モデルを開発したのでこのモデルを用いて、mLXRα並びにレニン、c-mycなどの標的遺伝子発現の経時的変化、発現部位を検討したところ、mLXRαの発現増加に伴い、c-mycの発現が増加し、新生内膜が増殖する事を観察した。そこで、現在、mLXRα発現ベクター、mLXRα結合遺伝子配列をデコイ核酸として、局所投与し、血管リモデリングへの影響を調べるため、各種ベクターを検討中である。我々はさらに、AT2受容体欠損マウスに圧負荷心肥大モデルを作成し、AT2受容体欠損マウスでは、野生型マウスと比べ、冠動脈の肥厚、周囲の線維化が亢進されていることを観察している。この圧負荷心肥大モデルにおいてもmLXRαの発現が増加する事も観察され、mLXRαが心血管リモデリングに重要であること、さらに、遺伝子治療の標的となり得ることが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Suzuki, J., Iwai, M., Nakagami, H., Wu, L., Chen, R., Sugaya, T., Hamada, M., Hiwada, K., Horiuchi, M.: "Role of angiotensin II-regulated apoptosis via distinct AT_1 and AT_2 receptors in neointimal formation"Circulation. 106. 847-853 (2002)
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[Publications] Liu, H-W., Iwai, M., Takeda-Matsubara, Y., Wu, L., Li, J-M., Okurnura, M., Cui, T-x., Horiuchi, M.: "Effect of estrogen and the AT1 receptor blocker on neointima formation"Hypertension. 40. 451-457 (2002)
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[Publications] Wu, L., Iwai, M., Nakagami, H., Chen, R., Suzuki, J., Akishita, M., de Gasparo, M., Horiuchi, M.: "Effect of AT1 receptor blockade on cardiac remodeling in AT2 receptor mull mice"Arteriosclero Thromb Vasc Biol. 22. 49-54 (2002)