2000 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫疾患モデルマウスを用いた免疫抑制療法評価系の確立
Project/Area Number |
12557072
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
西川 武二 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (50051579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小安 重夫 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (90153684)
石河 晃 慶応義塾大学, 医学部, 専任講師 (10202988)
天谷 雅行 慶応義塾大学, 医学部, 専任講師 (90212563)
鈴木 春己 慶応義塾大学, 医学部, 専任講師 (70235985)
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Keywords | 自己免疫 / 自己抗体 / モデルマウス / 天庖瘡 / デスモグレイン / 免疫抑制 / 治療 / カドヘリン |
Research Abstract |
自己免疫性疾患は難治性疾患で、数多くの免疫抑制剤が開発されているものの、未だにステロイドより有効性の高い治療法は存在していない。実際の臨床の場で使用されているステロイド剤あるいは各種免疫抑制剤の投与法は、それぞれの医師の経験に頼るところが多く、客観的な評価がなされていない。これらの背景には、自己免疫疾患における免疫状態を反映した動物モデルの欠除のよるところが大きい。我々は、既に自己抗原ノックアウトマウス(以下KOマウス)において自己抗原に対する免疫寛容が成立していない事実を利用して、新しい方法による自己免疫モデルマウスの作成に成功している。本研究の目的は、新しく作成された自己免疫モデルマウスを用いて、免疫抑制剤あるいは免疫抑制療法の評価系を開発することにある。本年度は、自己免疫モデルマウスの背景遺伝子の違いによる免疫反応の個体間格差を是正するために、モデルマウス作成に使用するDsg3ノックアウトマウスをC57BL/6に6世代の戻し交配を施行した。さらに、6世代戻し交配を施行する予定である。また、治療法の効果判定には大量のマウスを一度の検討することが必要である。そのために天疱瘡モデルマウスの作成に必要なDsg3KOマウスの供給系をほぼ確立することができた。免疫抑制療法の効果判定として、表現型による判定法を確立した。すなわち、天庖瘡モデルマウスの体重減少および脱毛を経時的に観察しつつ、血清学的にDsg3に対する抗体をモニターするシステムを構築した。次年度は、ステロイド、アザチオプリン、サイクロスポリン、サイクロフォスファマイド、FK506、ミコフェノレートモフェティルを、単独あるいは種々の組み合わせで天庖瘡モデルマウスに投与し、そわぞれの治療法に対する評価を実際に行う予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Amagai M,Tsunoda K,Suzuki H,Nishifuji K,Koyasu S,Nishikawa T: "Use of autoantigen knockout mice to develop an active autoimmune disease model of pemphigus."J Clin Invest. 105. 625-631 (2000)
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[Publications] Futei Y,Amagai M,Sekiguchi M,Nishifuji K,Fujii Y,Nishikawa T: "Conformational eptiope mapping of desmoglein 3 using domain-swapped molecules in pemphigus vulgaris."J Invest Dermatol. 115. 829-834 (2000)
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[Publications] Proby CM,Ohta T,Suzuki H,Koyasu S,Gamou S,Shimizu N,Wheelock MJ,Nishikawa T,Amagai M: "Development of chimeric molecules for recognition and targeting of antigen-specific B cells in pemphigus vulgaris."Br J Dermatol. 142. 321-330 (2000)
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[Publications] Nishifuji K,Amagai M,Kuwana M,Iwasaki T,Nishikawa T: "Detection of antigen-specific B cells in patients with pemphigus vulgaris by enzyme-linked immunospot (ELISPOT) Assay : requirement of T cell collaboration for autoantibody production."J Invest Dermatol. 114. 88-94 (2000)
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[Publications] Hakuno M,Shimizu H,Akiyama M,Amagai M,Wahl JK,Wheelock MJ,Nishikawa T: "Dissociation of intra-and extracellular domains of desmosomal cadherins and E-cadherin in Hailey-Hailey disease and Darier's disease."Br J Dermatol. 143. 702-711 (2000)
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[Publications] Futei Y,Amagai M,Ishii K,Kinoshita K,Ohya K,Nishikawa T: "Predominant IgG4 subclass in autoantibodies of pemphigus vulgaris and foliaceus."J Dermatol Sci. (in press). (2001)